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山口市産子実トウモロコシ地産地消への挑戦

畜産農家のニーズ把握


(農)杵崎の里(山口県山口市)
農場の総面積は約43?haに及ぶ。山口型放牧と呼ばれる肉牛の放牧を主体に、牧草や水稲、麦、野菜、かんきつ類を栽培している。繁殖牛18頭、育成牛10頭、預託牛4頭を飼育。近隣住民の理解を得ながら、牛の放牧を主体に農地を管理し、地域の活性化に繋げている。
以下は、これまで山口市で行なってきた打ち合わせやセミナーでの発言をもとに整理したものである。

地元産の魅力と強みを見据えた導入理由

前述した3畜産農家(法人)に対し、山口市産子実トウモロコシ利用を決めたきっかけや狙いについて聞いた。
今年が山口市産子実トウモロコシ使用2年目である、池田牧場代表の池田英雄氏は次のように語る。
「以前から飼料メーカーから購入した配合飼料に、圧ぺんトウモロコシや圧ぺん麦を独自で混ぜて給餌していた。10年前から飼料用米を配合している。昨年から子実トウモロコシの契約をしている(株)農園屋五葉とは、もともと飼料用米の取引を行なっていた。
配合飼料に混ぜるものとして、より良いものはないか考えていたところ、山根代表から山口市産トウモロコシの話を聞き、導入を決めた。外国産トウモロコシの価格の変動等を考えると、価格の安定の面で地元産は魅力的だと感じた。生産者と顔を合わせられ、信頼関係が築けることも重要な点だ」
次に、秋川牧園代表取締役社長の秋川正氏に対し、今年度参画を決めた理由について尋ねてみた。
「すべての消費者が、国産飼料やnon-GM飼料を求めているわけではない。しかし、日本全国でみた場合、飼料が地元産やnon-GMである商品がほしい消費者は確実に一定数いる。また、意識の高い消費者のなかには、自分が地元農地の保全に貢献していることをうれしいと思う人もいる。
そのような消費者は生協の組合員である場合も多く、秋川牧園が提携しているグリーンコープ自体もこのような取り組みを熱心に推進している。これらのことを踏まえ、山口市産子実トウモロコシの利用が自社製品の価値向上に繋がると考えた」
山口市産子実トウモロコシの需要者であり生産者でもある、杵崎の里理事の野島義正氏にも取り組み理由を伺った。
「山口市産子実トウモロコシの導入は、自家育成の肥育牛に給与し、安心安全で、目に見える一貫した肥育体系をつくることを目的としている。
また、今後は六次産業化にも力を入れていきたいという思いから、『地元産のトウモロコシを与えた肉牛』として地産地消を活かしたブランド化を行ない、牛丼など商品開発にも繋げたい、という狙いもある」

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