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山口市産子実トウモロコシ地産地消への挑戦

2019年度の収量向上へ向けて


来年度の、播種時に同時散布する化学肥料については、次のように決まった。
春播きでは3要素を10a当たり20kg、夏播きは尿素の場合同10kg、硫安の場合は同20kgを散布する(春播きではしばしばリン酸欠乏症が起きる)。
追肥については5葉期ごろの状態を見て決定するが、基本的に尿素なら10kg、硫安なら20kgを散布する。
また、pHの矯正に関しては、10a当たり炭酸苦土石灰100kgを春先に散布し、あとは必要に応じて行なうが、pH6.6程度であれば問題ない。
「トウモロコシは大量の肥料成分が必要な作物。地域の鶏糞や牛糞をうまく活用し、化学肥料は不足している成分を補う分だけ散布する。堆肥も化成肥料も最も安価で手に入るものを活用する。多少硬いままの圃場に散布してもよい。肥料代の節約と、作業性を優先することが重要」(大畑氏)

3 雑草防除:除草剤の効果的使用法

雑草に関して、大畑氏はまずその発芽メカニズムを話した。
「土壌中には多くの雑草種子が存在している。多くの雑草は土の表面から2~3cm程度にある種子から発芽するが、雑草種子の発芽能力は数年から数十年になる。
よくあるパターンが、畑を準備して、雑草が発芽してきたからまたロータリーをかけて雑草を防除したつもりになる、というもの。実は土壌中の休眠している雑草種子を土の表面に運んでいるだけ。これでは無限地獄に陥ってしまう」
そこで大畑氏は、ラウンドアップをうまく使うことを勧めた。
「播種床を早めに準備し、雑草を発芽させてから除草剤を散布し、一発で枯らす。ラウンドアップはタンパク質系で、土壌に接触してすぐ分解される。そのため、基本的に散布は播種前でも播種後すぐ(発芽前)でもよい。播種後散布する場合は、トウモロコシの種子に直接かからないようにする。今年度除草に用いたゲザノンゴールドと混ぜて同時に散布することも可能だ」
播種後の雑草に対する除草剤散布については次のように勧奨された。春播きは、播種後にゲザノンゴールドを10a当たり200ml、4~5葉期ごろにアルファードを同100~150mlを散布する。
夏播きは、播種後2週間頃にアルファードを100~150mlのみを散布する。また、必要に応じてラウンドアップを耕起前に250ml散布しておく。
「散布タイミングを逃さないことが重要。散布のタイミングが遅すぎると、今季の一例のように、雑草が大きくなりすぎて効かない場合がある」

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