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山口市産子実トウモロコシ地産地消への挑戦

2019年度の収量向上へ向けて


また大畑氏は、除草剤を薄めるのに使う水は、10a当たり15リットル程度で十分だと言う。必ずしも100リットルの水を使う必要はなく、なるべく作業が楽になるよう調製していく。

4 ロータリー耕と播種:ディスクハローも視野に

現在、日本で広く普及しているロータリー耕は、効率を下げる大きな原因となっている。
ロータリーで土壌を深く細かくすると、生産性が上がると考えるのは幻想にすぎず、高い燃料消費と低い作業効率に繋がる、というのが大畑氏の意見である。
夏播きの場合、深く細かいロータリー耕は倒伏を誘発する。夏播きは気温の高さによって急速に生育し、1カ月で1m以上になる。そのため、 草丈と根の生育のバランスがとれず、深くて細かいロータリーをすると、台風による倒伏を起こす可能性が高くなるのだ。つまり、丁寧な仕事をすればするほど倒伏する結果になる。
「播種時の土の団粒は、大きすぎても小さすぎても駄目だが、雑草が少し出たからといってロータリー耕をするのは燃料費と時間がかかるだけ。不耕起播種を行なっている事例もある。ディスクハローへの切り替えも視野に入れるとよい」(大畑氏)
播種のタイミングについても厳守するよう、参画者全体で確認した。
まず、春播きは4月15日までに播種を完了し、夏播きは7月20日までに終える。夏播きの場合、積算温度の関係で、1日播種が遅れると収穫が3~5日遅れることになる。この日程で播種するためには堆肥散布や施肥を計画的に終わらせておく必要がある。
また、大畑氏は、従来型のロータリーのついた播種機に関して、播種時にロータリーをすると播種スピードが遅くなるだけでなく、雑草を増やす可能性もあると述べた。
質疑応答の際、生産者から「播種量を増やして密植したい」という意見があった。これに対しては、密植も倒伏に繋がるということで避けたほうがよい、との回答だった。

まずは反収800kgへ 生産者の意識改革を

この会議の終盤、大畑氏のアドバイスを踏まえ、生産者からも今年度の反省や来年度へ向けた改善点について、発言があった。
ファーム三輪代表の三輪利夫氏は、初めての栽培とはいえ、収量が少なかった今季の栽培を次のように振り返った。
「大畑氏のアドバイスにもあったように、自分の圃場では播種後の除草剤散布が遅れたことで、雑草が伸びきってしまった。また、2種類の除草剤を散布すべきところを、ゲザノンゴールドのみの散布になった。来年度は、大畑氏の指示を厳守して、収量を増やしたい」

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