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獲物を捕って屠殺して解体となると最低でも3日
じっくりやろうとすると
5日はかかります。
カフェは作ったのですが
まだ宿泊棟はありません。
季節が良ければ畑の片隅にテント張って寝ろ!で十分なのですが
さすがにこの季節
一度は断りました。
しかしどうしてもという情熱に負け
ついにOKを出してしまいました。
倉庫の中にテントを張って
みんなでペンギンのように暖め合って寝るそうです。
さて、そんなこんなで
正月休みもそこそこに
1月4日から来ることが決まって
こちらとしては肝心の獲物がかかるのかと心配したのですが
なんと元旦に
大きなオス鹿がかかりました。
オス鹿はツノがあるため生け捕りは困難を極めます。
年末に一度挑戦したのですが
危険すぎると判断し途中で諦め
山で屠殺しました。
しかし今回生け捕りを諦めると
彼らが屠殺の現場を見学する機会を逃してしまい
ただ寒いだけで
何もないところまで
わざわざやってくる値打ちが
半減するような気がして
オス鹿の生け捕りに再挑戦。
二日にわたって慎重にツノを切り
脚を縛って何とか捕らえました。
屠殺の瞬間
大量の血液に複雑そうな表情を浮かべた若者たち。
内臓から立ち上る湯気や冷えた手を温めるほどの血液の温度に
何を感じたでしょうか?
ショックで捌いた肉を食べられない子が出るかと心配もしましたが
そんな心配どこ吹く風。
生き物に興味のある子は出したばかりの内臓を切り分けて細かく観察したり
写真に興味のある子は解体に向き合う子たちの表情を撮影したり
料理に興味のある子は解体の方法でうちの子たちを質問攻めにしたりと
とても充実した時間を
過ごしています。
これから1週間
ステーキ、焼肉、ハンバーガー、骨からとったスープでラーメンと
自分たちの力で勝ち取った自然の恵みをとことん味わう予定。
おかげで正月休みは
どこかへ行ってしまったけれど
寒いだけで何もない
と思っていた限界集落に
こんなに楽しく
真剣に遊びながら
学べる授業ができたことは
僕にとって最高の遊びです!
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山本晋也 ヤマモトシンヤ
副村長
みわダッシュ村
1968年、京都生まれ。美術大学を卒業して渡米後、京都で現代美術作家として活動。そのかたわらオーガニックレストランを経営するも食材を種から作ってみたくなり、京都市内で畑を始める。結婚して3人の子供を授かったころ、農業生産法人みわ・ダッシュ村の清水三雄と出会い、福知山市の限界集落に移住。廃屋を修繕しながら家族で自給自足を目指す。土と向き合ううち田畑と山や川、個人とコミュニティーの関係やその重要性に気がつき、田舎も都会もすべて含めた「大きな意味での自給」を強く意識するようになる。この考え方は、美術家時代にドイツの現代美術家ヨゼフボイスのすべての人が参加して創り上げる社会彫刻という概念に影響を受けた。現在みわ・ダッシュ村副村長。
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