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今月の数字

614%(青森県の2017年外国人の延べ宿泊者数の伸び)


青森県のスゴイところは、外国人宿泊者数全体の伸びだけではない。外国人宿泊者数の伸びに寄与する「旅館」の伸びが高いのだ。2012~2017年にかけて、青森県では外国人宿泊者数が614%に増加したが、そのうち197%分は旅館の伸びによるものだ。日本のおもてなし文化を代表する旅館の伸びが大きいのは当たり前のような気がするが、決してそんなことはない。47都道府県の平均を見ると、旅館の伸び率は93%。青森県のように旅館の外国人宿泊数が200%近く伸びている県は全国では秋田県、山形県、群馬県、山梨県、和歌山県、佐賀県、大分県と8県しかない。これら8県では、シティホテルの客室稼働率が比較的低く、良いシティホテルが無いため旅館が増えたのだろうか。全国のホテルの客室稼働率は76.2%であるのに対し、旅館は37.5%と低い。そのなかで青森県、群馬県、佐賀県、大分県の旅館稼働率は全国平均を上回っている。個々の旅館の従来の「おもてなし」を見直すだけでなく、街全体としての魅力は何かを考え、宿泊や回遊時にゆっくりくつろげる「滞留」の場所や時間のようなものが必要なのかもしれない。農村を後背地に持つ小さな地域や温泉地にはまだまだチャンスがありそうだ。

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