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スマート・テロワール通信

(株)さかうえ視察レポート 需要に応え、創造し、不確実性に挑み続ける


―契約栽培事業、牧草飼料事業、農業経営IT化事業という3つの領域で調和の取れた「農業価値」を創造する。
―質・量・時間の約束、独自で高度な栽培ノウハウ、有機循環型土づくり、農業工程管理システムという4つの重点方針によって運営管理する。
以上3つの領域と4つの重点方針から、次のような特徴ある農業経営システムを創り出している。
―(1)契約栽培による計算できる農業。(2)機械類と手作業を組み合わせた独自な栽培体系を確立。(3)慣行栽培も有機栽培もあり。(4)旬を逃さず確実な納品を実現。(5)栄養価の高い飼料用トウモロコシをサイレージ加工した“サイロール”を販売(70ha2期作、助成金収入なし)。(6)畜産農家の堆肥(主に牛糞、ケールには鶏糞半分)を畑に投入(10a当たり4t。微生物バランスが大事)。(7)契約栽培のノウハウを生かし良質のコーンを栽培。(8)畜産農家向けに各ニーズに合わせたサイレージ作りの作業受託。(9)二酸化炭素を多く吸収するデントコーンを栽培。(10)高い品質と安定した供給量のために必要な、さかうえを支える“人”を育てる。(11)仕事を記録し、分析し、判りやすくするために独自のデータベースを開発。(12)農業で最も重要な経験の蓄積を共有する。(13)作業員の育成から経営者の育成という新たな領域に入る。

自分の商品とその流通を守るためにベストを尽くす

次に、部長が野菜の育苗場、保冷庫、機械格納庫、作業場などを案内してくれた。大きな体育館ほどもある建屋にいままで見たこともない大型機械を含め、大小無数の機械器具が並んでいた。以前は畑を集めるのに苦労していたらしいが、いまは「使ってくれ」と、どんどん集まるようになったという。長野でも今後そのような状況に変わるだろうと感じた。
驚いたのは、坂上社長のご高齢の母上が数人の女性従業員と一緒にジャガイモの種イモ加工の作業をしていて、私が声をかけると丁寧に種イモ植え付け機械の使い方まで説明してくださった。これが「さかうえ」なのだと感じ入った。
感動したのはスマート・テロワール構築のために最も肝要な耕畜連携の循環の仕組みがすでにでき上がっていることである。鹿児島県は日本でも有数の畜産県で、その堆肥が畑に使用され、露地栽培野菜と飼料作物が栽培され、飼料作物は大型バンカーサイロで乳酸菌発酵され良質な畜産飼料となって畜産農家に返っていく。“サイロール”は畜産農家に喜んで受け入れられている。しかも助成金収入はない。「国産の飼料は絶対に輸入飼料には敵わない」という声が多いにもかかわらずだ。やればできると思った。一方で農水省は余剰水田の転作作物として稲サイレージWCSを推奨しているが、戦略作物助成金と産地交付金を合わせると10a当たり約10万円。その予算は、麦、大豆などの転作も含めて3000億円を超える。一方、稲よりデントコーンの方が栄養価は高く、畜産農家が喜んで使う。この現実をいったいどのように理解したら良いのか。

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