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アルパカファームの経営・労務事件簿

確定申告で慌てないために

この時期、確定申告であたふたしている農家の方も多いのではないだろうか。法人化していれば話は別だが、ほとんどの農家は個人事業主。確定申告は必須となる。アルパカファームにも、そんな話が持ち込まれているようで……。
藤田 そうだ伝法院先生、知り合いの税理士さんを紹介してもらえますか?
伝法院 いいですが、この時期にどうしましたか? 藤田社長は、法人化しましたし、不動産収入もないので、確定申告は必要ないですよ。
藤田 いやあ、私ではなくて、出荷組合のメンバーの何人かが、まだ確定申告の準備ができていないと言っていまして。どなたかまとめて相談できる方はいませんか?
伝法院 そういうことであれば、ご紹介いたします。ちなみに準備ができていない、というのは、どういう状態でしょうか? 領収書もまとまっていない状態ですか?
藤田 おそらく、そういう状態かと……。いつもこの時期になると、整理から始めなくてはいけないから、バタバタと騒いでいるんですよね。結局、期限内に申告・納付ができないことも多いみたいで、それが当たり前になってしまっているようです。せめて出荷組合のメンバーにはしっかりしてほしくて……。不動産収入がある人も多いので、少しややこしいかもしれません。
伝法院 なるほど、農家さんは農地を貸したりアパート経営など、不動産収入がある方も多いですからね。慣れないと経費の仕訳方で悩む方も多いようです。すべての所得ごとに必要経費をまとめていくのは、確かに手間がかかるかもしれません。でも、しっかり帳簿をつけて準備・管理していれば、何もややこしいことはありませんよ。国税庁のホームページに設けられた「確定申告書等作成コーナー」を使えば自動的に税額が計算されますし、農業所得用の申告書類も用意されています。最近では、確定申告の機能がついている安価なクラウド会計サービスも出ていますからね。

今回の執筆者
榊原 大志
榊原税務労務会計事務所/税理士/社会保険労務士

商業高校を卒業後、瓦工場勤務を経て、名古屋市の税理士事務所にて10年ほど実務経験を積んだあと2018年に独立開業。自動車関連企業が多く集まる愛知県刈谷市に事務所を構え、税務と労務のワンストップサービスを実現している。相続資産税対策にも積極的に取り組んでいる。われらまちの農縁団会員。

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