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「診断した豚は母豚で、国の防疫指針における異常豚ではない。出荷したのは母豚ではなく子豚だった。異常があると分かっていながらその豚を出荷していたことはない」
産経新聞への愛知県の反論だ。愛知県は、豊田農場で飼育豚全体に豚コレラ感染が疑われていることを理解していないようだ。風評被害はこういうところから起きてくるのだ。
世間の笑い者愛知県知事
トヨタファーム豊田農場の殺処分は5620頭にのぼった。作業は2月7日午後6時半に始まり、12日午前2時に終了した。作業終了の見通しがついた11日午後10時45分、大村知事が、自身のツイッターで産経新聞「主張」に再びかみついてきた。
「一連の報道に際して、社説等に事実誤認のある記述が複数見受けられました。農業者が経営再建に取り組んで行くに当たり、事実と異なる報道は経営問題にも関わってきます。愛知県としては、その都度しっかり指摘し、事実とエビデンスに基づいて適正に対処してまいります」
残念ながら負け犬の遠吠えとなる。ツイッター投稿の翌々13日、災害出動服に身を包んだ大村知事がニュース写真を飾った。トヨタファーム2例目と3例目の感染が田原農場で確認され、神妙な面持ちで県の豚コレラ緊急対策会議に出席していたのだ。
14日にも大村知事に追い打ちをかける事態が起きる。4例目と5例目の豚コレラ感染が田原市で確認されたのだ。大村知事が守ろうとするトヨタファームには、ミステリーゾーンのようなものがありそうだ。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
土門辛聞
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