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シリーズ水田農業イノベーション

花巻子実コーン組合が「実績検討会」を開催 6年間の取り組みと課題解決に向けた連携

(有)盛川農場の盛川周祐氏が2013年に子実トウモロコシの生産を始めてから6年。様々な人々と連携しながら、活動は年々広がりを見せていった。18年には花巻子実コーン組合を設立。当初から参画してきた畜産農家や機械・種子メーカー、さらに研究者も加わり、今回岩手県花巻市で検討会が開催された。
2018年に発足した花巻子実コーン組合は2月25日、岩手県花巻市内において飼料用子実トウモロコシの事業と研究について検討会を開催した。13年に生産を始め、現在花巻子実コーン組合長を務める盛川周祐氏をはじめ、花巻での取り組みに関わってきた人々が一堂に会する貴重な機会となった。
盛川氏は、関係者の協力に感謝の意を述べるとともに、課題を検討する中身の濃い検討会にしたいと挨拶した。
花巻市農政課長の藤原康司氏は、子実トウモロコシが畜産物に付加価値を与える飼料として地域内循環に寄与し、水稲・麦・大豆のブロックローテーションに加える新たな作物として意義があることに期待して支援してきたこと、今後も飼料の自給率向上と遊休農地活用のため活動を支援していくと述べた。

粉砕・梱包作業の効率化が課題/伊藤篤士氏 花巻子実コーン組合

花巻市では水稲を中心に麦や大豆が生産されている。昨今、1経営体当たりの農地面積は拡大する一方だ。そのようななか、組合では作期分散、省力、既存機械活用、排水性向上、畑作化促進効果、地域内耕畜連携などの視点からトウモロコシは有効だと考えている。
組合を代表して(有)アグリストの伊藤篤士氏がこれまでの活動と今後の課題を報告した。
組合の特徴は主に2つある。ひとつは、耕起・播種・防除については個別に作業し、収穫と調製については共同で作業することによって効率化を図っていること。もうひとつは、実需者側の提案で、ハイモイスチャーシェルドコーン(HMSC)、いわゆる乾燥せず生のままサイレージとして出荷していることだ。
丸粒のまま乾燥させて出荷すると、人手がかからない代わりに保管施設が必要になる。一方、HMSCは屋外で保管できるので保管施設が不要だ。しかし、調製のために粉砕機などの設備と5~6人の人手が必要になる。

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