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防除から収穫まで
(4)追肥
花のつぼみができはじめたら、生育状況を見ながら、追肥としてPK化成を10a当たり20~30kgまく。
(5)防除は3回
高松式ではバレイショの乾物重が上がっていて、丈夫に育っているので病気になりづらく、防除は3回で済む。
1回目は、花のつぼみができはじめたら、2回目は花が咲きはじめたら、それぞれ防除としてダコニール散布。3回目は花が咲き終わるころにボルドー散布する。このとき背負動噴を使ってなるべくバレイショの茎にかかるように散布する。
(6)石灰60kg散布
バレイショの葉の色が落ちたら、石灰を10a当たり60kgを肥料散布器など使って施用する。肥大に入る前に効いてくれることが重要である。石灰は粒状消石灰で大丈夫だが、確実に土の中で働かせるには地表に置くだけではなく、気象をにらんで土と混ぜたうえで雨(水)で溶かすことを考える。根から吸わせなければ意味がなく、地表に置いただけではセメントのように固まってしまう。続く大培土の力で土と混ぜる。これにより、腐りづらく、食味の良いバレイショが作れるという。
(7)大培土板による土寄せ(畝立て)
花が咲きはじめたら、“大”培土板で土寄せを行なう。
高松式では、培土板にエクステンションを付けて左右70cmまで伸ばしている。こうすることで、寄せた土がバレイショの茎や葉を飛び越え、左右交差するぐらいまで土を飛ばすことができる。これにより畝の真ん中が高くなり、水が肩の方に流れるので畝の中に溜まることがない。培土の掛け合わせが甘く、くぼんだ状態になるとそこから水が入り込んでしまう。そうなれば温度が下がり、ジメジメとして酸素も少なくなって肥大しづらくなる。これは雑草対策にもなり、株間部分が乾燥することで手取り除草の必要がなくなることを意味する。
(8)かまぼこ培土板で畝立て
大培土板作業から約10日後、葉の色が落ちはじめたら、畝の表面をよりプレスするために培土板をかまぼこ培土板に換えて2回掛ける。これにより畝の表面は水を弾くくらい硬く、それでいて畝の中は乾燥せずフカフカの状態となる。
この畝の作り方が、高松式では重要なポイントである。表面が硬く中がフカフカの畝はバレイショの生育にとって最も適した環境と言える。
バレイショは畝の中で、茎の節から側根を出す。その側根の間にも実が着き増収となる。また、この方式で作られた畝は、雑草が出ることがなく、除草剤も必要ない。
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伊勢谷雄二 イセヤユウジ
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