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賛同する生産者も増え、2019年度の作付面積は9haを計画している。まだ小規模とはいえ、西日本最大の面積となった。
山口市の子実トウモロコシ実証モデルには特徴がある。耕種農家だけではなく、畜産農家もパートナーとして参画している点だ。耕畜一体となり、市民に愛される「山口市産トウモロコシ」を使った農畜産物ブランド化を目標に、将来的には山口市民の新たな食ライフスタイルに役立つような組合になることを目指している。
浅川氏は講演の最後をこう締めくくった。
「農政ヒエラルキーは稲作モノカルチャー文化圏の中にある。その外に視点を置けば、新たな文明の可能性がみえてくる。畑作文明圏である。それは地域住民の食支出額の9割を占める豊かなマーケット圏でもある。地域住民からの信頼を高め、尽きることのない永続的な食マーケット創造ができる。そのためには、農業の本質である輪作体系と耕畜連携に磨きをかけ、土壌の健康さを取り戻さなければならない。その先にあるのが、市民の豊かさと健康に貢献する山口市農業のあるべき姿だ」
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浅川芳裕 アサカワヨシヒロ
農業ジャーナリスト
1974年山口県生まれ。1995年、エジプト・カイロ大学文学部東洋言語学科セム語専科中退。アラビア語通訳、Sony Gulf(ドバイ)、Sony Maroc(カサブランカ)勤務を経て、2000年、農業技術通信社に入社。元・SOGULマーケット専門官。元月刊『農業経営者』副編集長。現在ジャガイモ専門誌『ポテカル』編集長。2010年2月に講談社より発行された著書『日本は世界5位の農業大国-大嘘だらけの食料自給率-』がベストセラーになる。最新刊に『TPPで日本は世界1位の農業大国になる ついに始まる大躍進の時代』(KKベストセラーズ)がある。
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