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知っておきたい 世界各国の産業用ヘンプ

ロシア かつてのヘンプ繊維産出大国で小麦・ヒマワリに次ぐ第三の作物へ


なかでも、成長株は15年から18年までに約4億ルーブル(約6億5000万円)を投資して創業したコノプレックス社(Konoplex)だ。モスクワの南西600kmのペンザに拠点を置き、ロシア語でヘンプを意味するコノプリャ(Konoplya)から社名を付けた。初年度の15年には100万ルーブル(約200万円)を投資して、ぺンザ州農業省と共同で115haに2t播種して播種用種子を60t確保した。18年には3500haの栽培を行ない、食用(種子・オイル・油粕)、産業用(繊維・セルロース)、化粧品、医薬品と幅広い分野に7社のグループ企業を展開している。女性経営者のアレクサンドリア・ミレーナを中心に役員全員を女性で占め、加工会社を含めると40人規模のグループ会社である。また、18年初めに約5000万ルーブルを投資して、低温圧搾のヘンプオイル生産工場を立ち上げ、事業は拡大中だ。
一方、18年4月には、ロシア農業省で第2回全ロシア部門別会議「ロシアにおける大麻の生産状況と大麻開発の展望」が開催され、ヘンプ業界の関係者が一同に集まった。その場で同国の農業省は、連邦法に適した産業用ヘンプの品種は26種あり、1ha当たり1万ルーブル(約2万円)の補助金を拠出し、ヘンプ加工工場の近代化に対して機械設備費の50%を支援することを表明した。収益モデル(表1)によれば、1ha当たりの収益は17万~21万円になる。現地の小麦は、1ha当たり収量が2~5tで単価2万円/tで販売した場合の4万~10万と比べて2~3倍の価値に相当する。
モスクワにある「国の友好の泉」には、かつてのソ連時代の農業を支えた小麦やヒマワリとともに、ヘンプが英雄作物として歴史に名を刻んでいる(図2)。再び第三の作物の地位を目指してロシアのヘンプ産業が動き始めている。

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