記事閲覧
【江刺の稲】
庄内の水田農業が変わろうとしている
- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第275回 2019年04月26日
- この記事をPDFで読む
全国どこでもプラウの普及率は限定的だが、秋起こししている場所は少なくない。こうした積雪地帯の人に秋起こししない理由を聞くと、秋起こしすると春に田が乾かないという。そもそも田が排水不良になっているからではないのか。雪国でも秋起こししてぬかるみにならないという読者も少なくない。長年の浅い耕起と機械による踏圧の結果の排水不良がそういう思い込みを積雪地帯に定着させ、秋起こしだけでなく畑作技術体系導入を妨げているのではないだろうか。また、稲刈りが終わるころはもう時雨時期で田に入れないという人もいる。しかし、1作だけでも無代かきでの稲作をすれば田の乾きは圧倒的に良くなり、秋起こしも不可能ではなくなるのではないだろうか。
3月26日、山形大学農学部食料自給圏「スマート・テロワール」形成講座主催による「庄内地域における水田畑地化に向けた勉強会」にアドバイザーとして参加すべく鶴岡市に向かった。
3月26日、山形大学農学部食料自給圏「スマート・テロワール」形成講座主催による「庄内地域における水田畑地化に向けた勉強会」にアドバイザーとして参加すべく鶴岡市に向かった。
会員の方はここからログイン

昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
ランキング
WHAT'S NEW
- 年末年始休業のお知らせ
- (2020/12/17)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2020/08/07)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2019/12/12)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2018/12/25)
- 展示会に伴う一部業務休業のお知らせ
- (2017/10/04)
