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【土門「辛」聞】
農家の“間引き”始まる。誰が消え、誰が残るのか。ズバリ明かそう
- 土門剛
- 第28回 2006年09月01日
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いよいよ農業界は壮大なる「間引き」作業がスタートする。生産者も、農協も、資材業者も、農業界に巣くう農業関係者も、あらゆる分野で例外なく間引きは繰り広げられることになる。間引きの対象となる条件は何か。「生き残り」条件は何か。考えてみたい。
ちょうど1年前、北海道で農業者の集まりに呼ばれた。主宰者は、道内の元気印の生産者を束ねていた道内ではちと名の知られた農業関係者のTさん。真冬でも半シャツにジーンズの超元気おやじだ。
その日の講演会には、筆者も顔なじみの農水省OBで民主党代議士のSさんも呼ばれていた。もちろん主宰者や生産者のお目当ては、Sさん。講演会では真打ち。筆者は前座役で、Sさんを盛り上げる役割だった。ところがSさんは突然の郵政解散のあおりを喰ってドタキャン。結局、前座が真打ちまで務めることになった。
Sさんを講師に招こうとした思惑は、ずばり2007年産から始まる品目横断的経営安定対策の助成金がどれくらい出るのか、農水省筋の情報に詳しいSさんから聞き出すことにあったようだ。Sさんが、彼らの要望に応えられるほどの情報を持っているとは思えなかったが、制度がスタートする1年以上も前から補助金情報を入手しようとするスタンスはさすが補助金に頼る北海道ならでは、の事情と見受けた。
ちょうど1年前、北海道で農業者の集まりに呼ばれた。主宰者は、道内の元気印の生産者を束ねていた道内ではちと名の知られた農業関係者のTさん。真冬でも半シャツにジーンズの超元気おやじだ。
その日の講演会には、筆者も顔なじみの農水省OBで民主党代議士のSさんも呼ばれていた。もちろん主宰者や生産者のお目当ては、Sさん。講演会では真打ち。筆者は前座役で、Sさんを盛り上げる役割だった。ところがSさんは突然の郵政解散のあおりを喰ってドタキャン。結局、前座が真打ちまで務めることになった。
Sさんを講師に招こうとした思惑は、ずばり2007年産から始まる品目横断的経営安定対策の助成金がどれくらい出るのか、農水省筋の情報に詳しいSさんから聞き出すことにあったようだ。Sさんが、彼らの要望に応えられるほどの情報を持っているとは思えなかったが、制度がスタートする1年以上も前から補助金情報を入手しようとするスタンスはさすが補助金に頼る北海道ならでは、の事情と見受けた。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
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