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スマート・テロワール通信

スマート・テロワール協会、総会を初開催


スマート・テロワールの活動現場の報告として、山形大学農学部の浦川修司教授と、長野県野菜花き試験場佐久支場長の山口秀和氏より、それぞれ山形県庄内と長野県の実証実験の進捗状況が発表された。長野県については5月号に掲載。山形県庄内については8月号に掲載予定。

未来へつなぐ若手生産者

最後に、山形県鶴岡市の生産者、高田庄平氏から発表があった。高田氏は、庄内で弟と一緒に、ニンジン、アスパラガス、ブルーベリーなどを生産している。スマート・テロワールには、月山高原モデル農場を試行する生産者として協力している。
高田氏は松尾氏との出会いから、スマート・テロワールに対する自身の考えを述べた。
「私は、『なぜ』その仕事をしているのかということをいちばん大事にしている。その次に『どうやって』、最後に『何』をしようか。私は農業で人々の人生をより豊かにより幸せにできると信じている。そのためには、自分がやりたいことをやり、周りの人を巻き込んで周りの人も幸せになるようにしたい。松尾さんの話を聞いたとき、『何』のひとつにスマート・テロワールがあると気づいた。スマート・テロワールの活動を通じてイノベーションを起こしたい。松尾さんに『世界の人口を支える農業ができるのは、先進国の人口の1%しかいない。人類のエリートなんだよ。あなたもそれを目指しなさい』と言っていただいた。それを目標にしていきたい」
高田氏は、自身で撮影・編集した庄内スマート・テロワールに関わる人々の活動の様子を描いた動画を紹介した。高田氏の話と動画に会場は感動に包まれ、未来へつなぐ関係者たちへの激励となった。

中田康雄の気づき 地消地産は地域の経済成長につながる論拠

地消地産は本当に地域の経済成長に寄与するのだろうかと疑問を抱いたことはないだろうか。
長野県大学環境ツーリズム学部の古田睦教授が長野県の委嘱で行なった「上田・佐久北部地域食料自給圏消費実態調査」のなかに、ぜひ紹介したい報告がある。
古田教授は地域内経済循環を測定した。手法は「地域内乗数3(LM3)」という指標によるものだ。たとえば同じ100万円が投資されたとしよう。地域内循環率が80%の場合、地域内には最初に80万円残り、地域外には20万円流出する。次に80万円の80%の64万円残り、その次には64万円の80%の51万円が残る。こうして地域内に残る金額を足していくと最終的に500万円になる。

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