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特集

さらにラウンドアップの風評を正す


次回は、今年12月に更新の申請がなされ、2021年6月までにAGGは、共同評価報告書をEFSAに提出する予定である。その後、現在の更新の期限が切れる2022年12月までに、欧州委員会がSCoPAFFで承認の可否を決定する。

【グリホサートの承認が5年間延長されたことによるオランダでの動き】

オランダ農業園芸連盟(Landen Tuinbouw Organisatie Nederland/LTO)は、現段階ではグリホサートなしでは農業経営は不可能で、代替品がより環境にやさしいものだとも限らないと述べている。また、使用を禁止することで、他の薬剤の使用が増えることも懸念している。
オランダ北東部オドールンで畑作経営を行なっているJan Reinierde Jong氏は、てん菜の播種前と、必要に応じて馬鈴薯の植え付け前、また植え付け後であっても発芽前にラウンドアップを使用している。
「耕深が浅く、プラウ耕をしないため、雑草が多く生えてきます。とくに近年は温暖化で冬の気温が上がり、雑草が大きく、種類もさまざまです」
周りの農家やコミュニティにはラウンドアップを嫌う人も多いが、彼らの意見はフェイクニュースによる完全に感情的なもので、根拠がまったくないと指摘する。同氏は、ラウンドアップは安全なものだと考えているものの、長期的な視点で見ると、反対派の主張が通るのではないかと懸念している。
「ラウンドアップを失ったら、いまよりコストがかかります。なんらかの雑草対策は必要で、違う除草剤を使わなければいけないでしょう。価格も高くなり、環境にもいまより悪くなることしか考えられません」
しかし一方で、オランダ政府やLTOは、2030年までに「植物保護製品ゼロで農業をする」というビジョンを掲げている。ただし、この実現には、技術を向上させ、代替案や解決策を見つけることが不可欠だとしている。解決策として、バイオスティミュラント(植物活性剤)も提案されるが、やはり抵抗力のある品種を早く育成する必要があると考えられている。そこで、名前が挙がるのが、ゲノム編集(Crispr-Cas)のような現代の遺伝子処理技術である。しかし、ヨーロッパでは2018年に、ゲノム編集をGMOとして評価することを決定した。つまり、ゲノム編集を使用した作物は、GM作物と同様に栽培または取引を行なう前に膨大な時間と費用のかかる承認手順が必要である。一方で、アメリカなど国によっては、育種家がゲノム編集を用いた新しい品種を早く開発して販売することができる。そのため、オランダ馬鈴薯育種最大手のHZPCや、ドイツ植物育種会社KWSは、遺伝子研究の一部をEU外に移管している。この移管は、国際的な競争力のためではあるが、ヨーロッパではゲノム編集の栽培や取引が禁止されているわけではないので、今後はヨーロッパでも使用される可能性はあると言われている。

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