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副編集長インタビュー

新たなレンタルシステムで農業に改めてかかわっていきたい (株)諸岡 代表取締役兼CEO 諸岡正美

かつてゴムクローラトラクターで一世を風靡したモロオカが、今度は販売ではなく、レンタルを中心に農業とかかわっていこうとしている。トラクターの生産からはすでに撤退したが、ゴムクローラ式のフォークリフトやキャリアダンプなどは健在だ。大型な機械だけに、いまの時代に合った少額のコストで必要なときにのみ利用できるサービスで農業をサポートしていく。 聞き手・文/永井佳史

ゴムクローラトラクターを1000台販売

元々井戸屋の当社は、水道管敷設用のトレンチャーを開発・製造していました。その際、畑違いの農業構造改善事業の暗渠排水にトレンチャーが使えると耳にし、他社と同時にどこがきれいにまっすぐ土を掘れるかということで、競技大会みたいなものに参加しました。以来、その世界へ本格的に参入し、もみがらや水道管を運搬するのに用いる作業台車も必要に迫られて手がけていきました。いまでこそ我が社の機械は、建設業や林業、環境と、さまざまな業種で使用されていますが、原点は農業ですのでそこは忘れていません。
みなさんがモロオカと聞いて思い浮かべるのはゴムクローラトラクターでしょう。まだ現役で稼働させている方も結構いるのではないでしょうか。自社製品が役に立っていると思うと非常にうれしいです。1990年の発売ですから平成2年のことになります。ちょうどガット・ウルグアイ・ラウンドの交渉中で、その後の農業情勢が大きく変わることが予想された時期でした。それが一つのきっかけになり、大型のゴムクローラトラクターを世に送り出すことにします。
いざ市場に投入すると、スガノのプラウを引っ張るのにベストマッチングでした。タイヤだとそれなりにスリップしますが、ゴムクローラにはそれがありません。スガノからはゴムクローラトラクターに適した丘引きタイプも発売されました。
暗渠排水の再生でも当社のゴムクローラトラクターが活きます。暗渠排水が効かなくなった水はけの悪い田んぼでは暗渠そのものの劣化が原因だと決めつけられていました。ところが、スガノのサブソイラーを取り付け、暗渠に対して斜めに角度を付けて走ると、詰まっていたはずの暗渠から急に水が流れ出してきたんです。基盤整備後のレーザーレベラーによる均平作業でも当社のゴムクローラトラクターが活躍しました。

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