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江刺の稲

貿易交渉が始まると昔帰りする農業界

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第277回 2019年07月31日

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ホンダがミニティラー「こまめ」を世に出したのは1980年だった。それまでの農機業界の常識を覆す商品企画として発売された。
当時、ホンダはこまめを農家向けというより都市部の医師や高収入のサラリーマン層に向けた新しいホビーとしての家庭菜園を対象とするマーケティング戦略を採った。青い空や白い柵に囲まれた菜園、ジーンズのつなぎを着たニューファミリー、5ドアのファミリーカー。その宣伝方法も山手線、中央線などの中吊り広告だった。ミニティラーはヒットしたが、買ったのは農家だった。2馬力縦軸シャフトでエンジンの重量を駆動部にかけて小型軽量でもそれなりの仕事をするという機能的にも新規性があり、それはいまに至る定番商品となっている。
農機具の業界紙で働いていた僕はそのヒットについて“ミニティラー・ムーブメント”というタイトルを付けて記事を書いた。農村や農家の変化とやがて農村部に成長するであろう、農家自身を含む趣味としての農業や田舎暮らしに向けての農機業界の新しいビジネスチャンスについてだった。

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