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特集

思いをかなえる「合同会社」という選択


合同会社化したことで、直販と業者向けの販売拡大を考えている。農家民泊の回転率向上につながる人材獲得にも前向きだ。生産性向上が喫緊の課題である。生産性向上で人手の空く時間が増えれば、設備の余剰を使った作業受託にも充てられる。
合同会社化では複式簿記の導入や財務諸表の作成による適正な財務管理を対外的に示すことになり、金融機関や取引先への信用力向上につながる。もっとも外山さんは「今はキャッシュを増やして信用を高める時期だ」という。幸い、大型設備投資の買い替えは当分先の話であり、資金需要は切迫していない。貯めた信用を次の大型設備投資や来るべき成長機会での融資に生かす方針だ。
民間金融機関を訪問すると、「社長と呼ばれ、ミーティングルームではなく応接室に案内されるようになった」と外山さんは苦笑いした。
(取材・文/清水泰)

■合同会社十勝とやま農場
設立:2018年12月/代表社員:外山隆祥/出資者数:2名/出資総額:400万円/従業員数:常勤2名、アルバイトなど随時/業務内容:農産物の生産・販売/売上高:非公表/農地面積:すべて借地、小麦8.5ha、バレイショ8.5ha 、豆類(小豆・大豆)8.5ha 、飼料用コーンなど8.5ha(いずれも外山代表の個人農地を借入) ※写真は黒大豆の圃場

case 2 市民エネルギーちば(千葉県匝瑳市) 非営利型法人として地域とともにSDGsを推進

【地域づくりの核にソーラーシェアリング】

千葉県匝瑳市を拠点にソーラーシェアリング事業を展開する市民エネルギーちば。なかでも2017年に完成したメガソーラーは、日本最大規模として大きな話題を呼んだ。
発電事業だけにとどまらない。同社の特色は、ソーラーシェアリングと地域づくりを結びつけたところにある。いわば「22世紀の農村づくり」。パネルが設置された耕作放棄地は有機栽培の畑に生まれ変わった。その畑で採れた作物(現在は大豆や麦など)は販売加工され、6次産業化・特産品開発をもたらす。農村民泊や各種イベントを通して都市住民を呼び込む。
設立は2014年。地元農業者や環境NPO関係者など9人が10万円ずつ出資して立ち上げた。
「福島原発事故にショックを受けました。やむにやまれぬ気持ちから、市民でも具体的に行動できることを示し、結果を出していきたかった。合同会社を選んだのは、まず設立費用の安さ。もうひとつ、1人1票で上下関係のない状態が内部的に了解されていました。ただ、出資者それぞれのバックボーンが異なるので、合意形成にいちばん時間とエネルギーを取られましたね」(代表の東光弘さん、以下同)

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