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特集

思いをかなえる「合同会社」という選択


人材を雇用しようとする場合も、社会保険の整備が求められる合同会社というメリットは大きい。現在、会津コシェルが造る高品質の赤ワインの生産販売が呼び水となって、会津美里町のワイン畑は復活の兆しを見せつつある。ブドウ畑を借りて生産を始める人などが増えてきているのだという。守るためには攻めに転じる必要があるのだ。
(取材・文/清水泰)

■合同会社会津コシェル
設立:2016年4月/代表社員:木村俊一/出資総額:400万円(5名)/従業員数:常勤5名、アルバイトなど6名/業務内容:飲食業、物産品の販売、酒製造/売上高:2,400万円(2018年度)/農地面積:ワイン用ブドウ1.5ha(借地)※写真は同社「新鶴ワイナリー」

case 4 のとしし団(石川県羽咋市) イノシシをまるごと資源活用特産化をめざす

【害獣から特産へ市が始めた事業を引き継ぐ】

能登半島南西部に位置す羽咋(はくい)市。ここで2015年「のとしし大作戦」の幕が切って落とされた。作戦の心得は以下の5カ条。(1)ごっつお(ごちそう)として扱うべし、(2)まるごと活用すべし、(3)笑顔で取り組むべし、(4)共存を探るべし、(5)能登の里山を守るべし。
イノシシ被害に苦しむ羽咋市が、獣害対策の一環として始めた事業だった。獣肉処理施設の稼働が同年10月。その半年ほど前、市の募集に応じた地域おこし協力隊員がやってきた。現在のとしし団の代表を務める加藤晋司さん(出身は京都府)も、そのひとりだった。
合同会社化は2018年1月、出資者は加藤さんと羽咋市。立ち上げに関わった市の担当者はすでに別の部署に移り、猟友会員としてのとしし団ををサポートしているという。
「社長(代表社員)になりたかったわけではない。市の職員から話があって。流れですね。それは今も変わりません。合同会社を選んだのは、設立が簡単だったから。自分の思いどおりに引っ張っていくというより、みんなで決めていくのがいいですね」(加藤さん)

【地元と移住者がともに守る能登の里山と農業】

イノシシの解体作業は、猟師から捕獲の連絡を受けて始まる。スタッフが捕獲現場に赴き、健康状態が良好なら処理場へ持ち帰るシステム。捕獲した人が処理場に持ち込むわけではない。高品質な肉を得るためには事前のチェックが欠かせないからだ。引き取り料は無料。捕獲した人は市から規定の報奨金を受け取ることになる。

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