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そうした方法で計算した結果は、青森39%、茨城28%、鹿児島37%。農協シェアの全国平均はちょうど50%だ。それを下回る数字だ。
同じ計算方式で農協王国を誇る県の農協シェアを調べてみた。代表で北陸3県(富山、石川、福井)を取り上げてみる。いずれも60%台だ。そして黒字農協はゼロ。これら3県に共通するのは県内に有力な商人系集荷商が不在ということだ。つまり競争不在の結果、農協シェアはやたら高いが、黒字農協は見事にどこもゼロ。競争不在が赤字農協を生む相関関係を示してくれている。
競争なくして、農協再建なし。今回の分析レポートは、そのことを雄弁に示している。その意味においても、やはりグランプリに値する仕事だった。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
土門辛聞
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