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【今年の市場相場を読む】
上半期に輸入が大幅に減少した野菜 キャベツ/結球レタス/ブロッコリー/ニンジン
- 第277回 2019年10月01日
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キャベツ 昨年の7万tが今年は2万t足らず、輸入は市場の品薄対応でなく加工用に
【概況】
今年の上半期のキャベツの輸入量は1万9661tだった。昨年の同時期には7万t超えだったので72%もの減少だ。東京市場の昨年1~6月のキャベツ入荷量は、前年同期の4%減程度だったが、単価は2割高くて125円。とくに1~3月の入荷が少なく、単価は1月198円、2月252円、3月139円と高騰した。そのため、この時期に中国産の輸入が810tと急増したが、4月以降は市場入荷量が回復し、輸入は急減した。
【背景】
今年の1~6月を前年同期と比べると、入荷量は5%増だったものの、単価は34%安の83円。ほぼ同量だった一昨年でも108円だったことを考えると暴落しすぎだ。高騰の後に反発して急に安くなることがある。大部分は高値にあやかろうと入荷が急増するためだ。前年の1月が200円近い高値だったから、今年は1割程度増え、単価は100円を保ったものの、2月、3月と前年を大幅に上回る入荷増で、3月は62円と暴落したことが原因である。
【今後の対応】
市場相場と輸入との相関性はどうか。昨年1~6月期には7万tもの輸入があったが、今年は2万tにも満たない。同時期の東京市場の輸入品の入荷は昨年で810t、それが今年には17tである。東京市場は全国の1割程度が通常だが、輸入キャベツの場合、昨年で輸入量の1%程度。これからわかるのは、輸入は加工業務需要が中心で、市場の品薄高に対処しているのではなく、単なる高単価への便乗だ。事実、中国産はこの年、通常の2倍だった。
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