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知っておきたい 世界各国の産業用ヘンプ

スロベニア 初期投資の少ないCBD事業に特化栽培を広げ、世界の需要に応える



栽培を支える生産者団体

コノプコ(Konopko)協同組合は、スロベニア国内のヘンプの生産と加工を持続可能で社会的に有益に支えるために14年に設立された。ヘンプ生産者130人を中心に、加工業者、販売業者、各種専門家などで構成される。中小規模の栽培者をサポートし、農村部と都市部を接続しながら、フェアトレードと有機栽培のガイドラインに従って運営している。見本市を通じてヘンプの普及を行ない、講習会を通じて栽培技術のレベルアップを図っている。
同組合によると、1ha当たりの収入は、テンサイの750ユーロに比べて、ヘンプは1700ユーロと2倍以上になる。前述のファーマヘンプ社は、コノプコに加盟する農家の大きな取引先となっている。18年はスロベニア全土で約500haの栽培があり、CBDの需要増加を見込むと近いうちに1200haまで拡大を予定している。
スロベニアは、EU規則に基づいて国内法を整備した結果、初期投資が大きい繊維事業よりもCBDに特化した事業がスタートした。現在も複数の外国資本がスロベニア国内でヘンプ事業の投資案件を進めている。ヘンプについて、日本では厚生労働省と都道府県薬務課が管轄しているが、スロベニアでは農業振興を担う農林食品省の管轄である。技術改革と社会制度変革というヘンプ産業のイノベーションを進めるお手本になるだろう。

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