ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

イベントレポート

農村経営研究会 2019年第3回定例会

NPO法人「日本で最も美しい村」連合 理事/(株)革新企業研究所 代表取締役  加藤俊宣 講師の加藤俊宣氏(71)は、NPO法人「日本で最も美しい村」連合の陰の立役者である。「日本で最も美しい村」連合は、日本の農山漁村の景観・文化を守りつつ自立を目指そうという住民運動として2005年に設立された。今年3月1日現在、加盟町村は63、企業サポーター(正会員)が73社、準会員(個人・企業・団体)は495にのぼる。
昆吉則は冒頭、今回の定例会の視点を次のように述べた。
「単に農村だけの問題としてとらえるのではなく、業種や地域を越え、現代を生きる我々が果たせることは何かという問題としてとらえよう」

村・町・市と企業の共生を目指す

加藤氏は、「日本で最も美しい村」連合の活動を絵に描いた一人である。その源となる思想は、生い立ちから日本能率協会コンサルティング(JMAC)勤務、会社経営までを通じて経験したことや、松尾雅彦氏ら尊敬する人々との出会いで形づくられてきたものだ。
加藤氏は、山口県出身の1948年生まれで、「団塊世代の代表」と自己紹介した。地方から都市に出て大学に入り、定年まで働けば日本が豊かになると信じていた世代だ。加藤氏は大学卒業後JMACに勤め、企業コンサルタントをしていた。しかし、20年ほど前に、ある問題に気づく。市場経済政策の導入によって、日本の上場企業は現場を軽んじて人をコストとみなすようになり、経営コンサルタントの仕事も結果的に人員削減になっているということだ。それから20年経ったいま、企業の問題は社会問題として顕在化しているという。加藤氏は、地方から都市に人が流入し続け、非正規雇用やニート、シングルマザーが増え、少子化や高齢化が進んでいることなどを挙げた。
「果たして日本は、世界で最も尊敬される国づくりができるか」
企業やコンサルタントのあり方に疑問を持った加藤氏は、2001年に独立し、京都を拠点に革新企業研究所を立ち上げた。「日本各地域の歴史、文化、人々の暮らしの発展を目的とし、正しい倫理と理念を守りながら革新に挑戦し続ける企業のトップと個人に貢献すること」を理念に掲げた。

関連記事

powered by weblio