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特集

緊急セミナー ラウンドアップ問題を考える 誌上採録・後編



ラウンドアップの安全性について:よくある質問(FAQ)
https://agrifact.dga.jp/faq_detail.html?category=&page;=1&id;=1

緊急レポート オランダ・ドイツでの農家たちによる抗議活動 NGO団体からのプレッシャー、一般市民と農家との距離、行き過ぎた環境対策に抗議して「農家の誇りを取り戻す」

近年、日本でも「ヨーロッパは環境大国」という概念が通説となっている。実際、環境保護のためにベジタリアンやヴィーガン(完全菜食主義者)が増え続け、気候変動やハチが減少している話題がよく挙がる。しかし、農家たちは年々加速するメディアやNGO団体から農家に対するプレッシャーと厳しい環境保護政策に四苦八苦し、ついに2019年10月からオランダやドイツでは農家による抗議活動が乱発している。

紀平 真理子 プロフィール
1985年、愛知県生まれ。2011年、オランダへ移住し、食や農業に関するリサーチ、本誌や馬鈴薯専門誌『ポテカル』への寄稿を開始。2016年、オランダVan Hall Larenstein University of Applied Sciences農村開発コミュニケーション修士卒業。同年10月に帰国し、農業関連記事執筆やイベントコーディネート、海外資材導入コーディネート、研修・トレーニング、その他農業関連事業サポートを行なうmaru communicateを立ち上げる。今年9月、世界の離乳食をテーマにした『FOOD&BABY; 世界の赤ちゃんとたべもの』を発行。食の6次産業化プロデューサーレベル3認定、日本政策金融公庫農業経営アドバイザー試験合格。

【「農家の誇り」のため、抗議するオランダ農家】

■ 1万5000人以上のオランダ農家が2000台以上のトラクターで政治の中心ハーグへ
オランダ放送協会のNOSによると、2019年10月1日にオランダ国内の1万5000人以上(媒体によっては2万人以上)の農家が、政治の中心地であるハーグ市に2000台以上のトラクターで集結し、近年の環境保護や動物愛護の行き過ぎた規制に対して抗議を行なった(写真)。農家がイニシエーターではあるが、LTO Nederland(Land- en Tuinbouworganisatie Nederland/オランダ農業園芸機関)と、地域の組織であるLLTB(De Limburgse Land- en Tuinbouwbond/リンブルグ農業園芸団体)、ZLTO(Zuidelijke Land- en Tuinbouworganisatie/南部農業園芸機関)、LTO Noord(Land- en Tuinbouworganisatie Noord/北部農業園芸機関)も共に抗議した。その日は、オランダ全土で、1000km以上の渋滞が起こり、交通が大混乱した。

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