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現地報告

大規模畑作向けロボトラによるプラウ作業の実証試験とその展望


前日の降雪および降雨により圃場条件が整わなかったため、5cm深さの反転耕となってしまったが、運転席に誰も乗車していないトラクターがタブレット端末からの遠隔操作で、プラウを作業位置で下ろして反転耕を開始し、枕地に到着後はプラウを上昇させ、上昇を検知してプラウを反転し、次の作業レーンに移動するまでの一連の作業を実演した。
なお、この日に実演したプラウは無人作業中に障害物に当たるとフレームへの負荷を回避するために安全ボルトが切断される機構なので、それを検知することはできない。今回リバーシブルプラウを提供したスガノ農機(株)によれば、アキューム安全装置付きプラウであれば、アキュームレータでボトムをスイングバックし障害物を回避するため、ロボトラにも対応できるという。ただし、安全装置仕様機は重量が重くなるので、トラクター重量や馬力などを考慮するなど検討が必要になる。

畑作での多様な作業にもロボトラの活路広がる

18年に発売が開始され、近年注目を集めているロボトラだが、ターゲットはロータリーや代かきハローなどの作業機を装着した稲作作業である。遠隔操作できるのは、事前に設定した経路における(1)ステアリング(旋回)、(2)作業機昇降、(3)前進・後進・停止、(4)PTOの入切に限定される。外部油圧の制御や複雑な制御を伴う畑作作業機には対応しておらず、今後の課題となっている。
佐藤教授は15年より大規模畑作でのロボトラによる作業の無人化技術の開発に取り組んできた。十勝平野で行なわれている大規模畑作でこそ、ロボトラの導入によりオペレーター不足が解消され、投下労働量の大幅な削減が期待されるからだ。
トラクターを使う作業は、移植体系の稲作ではブロードキャスターや各種施肥機による施肥、ロータリーやハローによる耕うん・代かき等で1回の作付けで3回程度だが、畑作の場合は施肥、耕うん・砕土・整地、播種・移植、中耕除草、防除、収穫まで、自走式のスプレイヤーやハーベスターで行なう作業を除くすべての作業でトラクターの出番がある。小麦で10回、ジャガイモで20回、豆類で14回、ビートで15回と、稲作の3倍以上になる。
これらの作業を大規模畑作で想定される作業を現状のロボトラで対応できるもの、ほぼ対応可能なもの、独自の開発が必要なものに分類し、開発を進めてきた。リバーシブルプラウでの反転耕は独自で開発が必要な作業の一つだった。プラウ作業のほかにも大方の作業は、研究段階では対応できるところにまで到達しているという。作業機の調整や枕地処理、資材補給、荷下ろしなどは対応できないものの、現状の市販されているロボトラに比べると、活路が大きく広がりつつあるのだ。

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