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今年の市場相場を読む

国産びいきが食いつく野菜は? モロヘイヤ/アシタバ/ハーブ類/ニンニクの芽

国内の農産物生産は近年減少の一途だが、生産現場では様々な生産振興のメニューが揃っており、加工業務用需要向けの280万tともいわれる輸入野菜を、国産で代替しようとする一連の補助事業や全農による加工需要者用のオーダーメイド産地作りなどが行なわれている。「輸出向け」商品作りのアイデアで、東南アジア市場向けの小サイズのサツマイモを生産する密植栽培(宮崎県)のほか、インバウンド需要や世界無形遺産となった「和食」の原材料に新たな需要が創造されつつある。
「日本ブーム」が高じて日本で売られている野菜などの食品が“ありがたがられて”売れているのだ。

モロヘイヤ わずかな減少で高騰するは需要増か、和の野菜類との相性がいいトロミ

【概況】
東京市場でモロヘイヤの2009年と19年の推移を見てみると、入荷数量は7%程度の減少だが、単価は35%も高くなっている。やや減少しただけでも、単価は敏感に高値に向かうパターンは、小売店の品揃えなど固定需要があるということだ。徐々に需要が増えているニュアンスを含む。産地は夏場を中心とした群馬がシェア54%から33%にダウン。09年で12%だった沖縄が34%と数量も役割も高まった。
【背景】
沖縄が伸びているのは夏に作りやすい野菜であることと、その他のシーズンにも固定需要があるために周年栽培しているから。佐賀がこのパターンでジリジリ伸びてきた。幅広い生産品目がある静岡が最初はシェアがあったが、最近では周年産地と競争しなくなった。佐賀が施設化しても周年作るのはアスパラでの成功体験があるからだろう。安定的な需要構造から判断したのか、沖縄は珍しく年間を通じて頑張っているし、栃木、千葉、埼玉も増加傾向だ。
【今後の対応】
モロヘイヤは「古くから、暑いエジプトで食べられていた体にいい野菜」という位置づけで登場し、生鮮の健康食品で通ってきた。最近では、特にβカロテンやビタミンEは野菜の中のトップクラス。抗酸化作用は風邪やがんの予防、細胞老化防止、視力保持に、カルシウムやビタミンKも多い機能性食品として「和食の材料」としても見直されてきた。そのトロミある食感は納豆、トロロやオクラ、メカブと相性が良く、みそ汁でも、豆腐料理とも合う。

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