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北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

死の宣告をされたことありますか?(2)

あなたは死を宣告されたことはありますか? 先月号の続きで、前回のあらましはこうだ。 2002年11月から翌年7月まで、中国広東省で急速に呼吸障害を示すSARSが発生するなか、アメリカの砂漠地帯に出かけた。帰国前日から咳、熱、だるさが現れ、ホウホウノテイで成田に到着。飛行場の医務室で診療を受けるが「風邪でしょ」と診断され、北海道の自宅に帰る。その後、9月に人間ドックを受け、右肺全体に影があると言われ、専門医の受診を勧められた。03年10月21日、札幌市南1条病院(現在の南3条病院)の診察室でCT画像に映る3cmの腫瘍を見て「現在のこの状況は5年で50%、10年で10%の生存率です」と告げられたのだ。
私は突然の訳のわからない数字に理解ができなかった。死の宣告騒ぎの翌年にTVで放送された山崎豊子原作の『白い巨塔』で、里見教授(江口洋介)が病に倒れる財前教授(唐沢寿明)に聞いた「今はどう思う?」という問いに、数秒後に発せられた言葉を、私は心の中で同じタイミングで「無念だ」とつぶやいた。
とりあえず、すぐには死なないが絶対的に死を指定されると、やはり落ち込むというよりも周りのことを考えてしまう。1歳の子供は私のことを覚えていてくれるだろうか。もし死んじゃったら、家族の生活はどうなるのか――。
家に帰り、隣に住む親に一応報告しておこうと夜に訪れた。親には「肺ガンだ。寿命は……年」と伝えた。親は黙って聞いていた。いつも口うるさい母親は何も言わなかった。普段から一行以上話さない父親は、「親より先に死ぬなよ」と静かに言った。医師からは何か腫瘍があると言われたものの、実際に検査するまでに3週間くらいあった。

ロシア原産の魔法の薬

では、あの3cmの物は何なのか?翌11月21日に口から器具を挿入され、直接右肺にブスブスと差し込まれて生体検査を受けたが、腫瘍ではなく炎症だという。
そこで何か少しでも改善する方法はないか考えた。その当時、巷で流行っていた魔法の薬が「カバノアナタケ」なる物だ。多くはロシア原産で、チャガ(Charga)、サルノコシカケ科のキノコの種類である。見た目は濃い茶褐色で、粉にして煮出して飲むことになる。私はこれにミルクを入れて飲んでいた。その歴史は古く、文豪トルストイも愛飲したとされる魔法の薬である。

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