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北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

死の宣告をされたことありますか?(2)


肺の生検をして、2泊入院することになった。4人部屋で私以外は肺がん患者だったが、みんな総じて明るかった。「オレは3期だから、あと何年」「俺は末期で脳に転移があるから、半年持つかな~」、そんななかに私は放り込まれた。死を淡々と受け入れようとしている姿に驚いた。周りから「あなたはどのくらい悪いの?」と聞かれたが、生検前検査で肺がんではないと言われ、では何なんだ?状態だったので、「皆さんと違って肺がんではありませ~ん」とは答えられなかった。たぶん「検査結果待ちです」と空気を読んだと思う。
一日に一回、入院患者に対して回診がある。隣の部屋に先生が来ると、みんながベットの横に置いてある“茶色の飲み物”を見えないように隠し始めた。全員が同じ行動を取る。回診が終わり、「何を飲んでいるのですか?」と聞いた。みんな「カバノアナタケ」と答えた。魔法の薬治療なので、医者から何か言われるのを気にしていたようだ。
2日目の回診の時、患者の一人がそのカバノアナタケをテーブルに置き忘れたところに医者が来てしまった。急いで魔法の薬を隠すべく容器を落としそうになった様子をみんながヒヤヒヤもので見ていた。ただ医者は「カバノアナタケでしょ」とだけ言い、それ以上の責を求めなかった。
今まで南1条病院の○田先生と書いたが、ここでははっきりとお伝えしよう。この藤田先生はすごいと思った。平日は出張を含め診察に追われ、私が入院していた日曜日も夕方遅く、私服で回診していたのだ。
肺がんの理由の一つにタバコがある。入院していた一階の小部屋に愛煙家が集まり、思いっきりスーハー、スーハーやっていた。そのなかには入院患者もいた。あ~タバコは死んでもやめられないんだな~、まぁそれも死を待つ人たちには至極のひとときなのだろう。
余談だが当時、北海道に来るロシア人船員が密輸でトカレフ(拳銃)を持ち込むという報道をよく聞いた。その後、需要と供給の関係から、中身はトカレフからロシア原産のカバノアナタケに変わった。北海道産もあったが、やはりロシア産が人気があり、同じ密輸であってもカバノアナタケのほうが安全・安心だ。

砂漠地帯の変わった病気

その後の診察で藤田先生が、「最近どこかで肺のレントゲン取ったかな?」となり、半年前に受けた航空身体検査のレントゲンを思い出した。春に受けたそのレントゲン画像を、カクカクシカジカの理由で欲しい旨を伝えたところ、病院の縦の系列は強く、航空身体検査医は「あの病院のアレは私の卒業したアレだから」と、快く受け取ることができた。

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