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食の数だけ正義がある 明日も争いは終わらない

農業系デマの傾向と対策



コアなファン止まりのデマは放置しよう

2つ目は私たちが農業系のデマにいかに対処すべきかである。
実は批判系のインフルエンサーによって情報が拡散する範囲は意外と狭い。たいていはコアなファン止まりである。基本的に「これで日本の食はもうお陀仏!」とか何年も相変わらず言ってる人の言葉に付き合う人は少ない。
政治の世界で批判ばかりしてる党を支持してるのは、批判ばかりしてるのが好きなコアな人だけなので、圧倒的に支持率が低くなるのと同じだ。
農家がSNSを眺めていれば、関係者から現代農業批判の情報が嫌でもシェアされて目にするが、一歩現実の農村に出れば「グリホサート」も「ネオニコ」の話題も全く認知度が低い。「種苗法改正で日本の農業はおしまい」とか話題にも上らない。研修に来る農学部の学生なんかは、むしろ「なんでそんなにホットな話題も知らないの?」とこっちが心配するくらい関心がない。
また、農薬デマを流してるインフルエンサーに私たちが反論しても、彼ら自身が確信犯でもあるので無視されるだけだ。それをシェアするファンに事実を説明しても「そうかも知れないけど、でも農薬って良くないじゃないですか?」と彼らも「農薬=悪」という頭なので正すだけ無駄だ。
だから農業系のデマに対して私たちがすべきことは、放置だ。そもそも影響が限定されてるし、デマを流してる友人を問い正すのは、彼の信仰の自由を妨げるのと一緒で、友情にヒビを入れるだけだ。放置しよう。

慣行農家も愚痴ではなく説明できる言葉を持とう

逆に私たち慣行農家自身が、もっと有機農家を見習って「自分たちのこと」を説明すべきだ。
新規就農者として農村に入って一番情けなく感じたのは「消費者はわかってねえ」と愚痴を言う農家の余りに多いこと。
JAS有機農家なんて農薬や化学肥料を「使ってないこと」を高い経費かけて証明してるのに、「使っている」農家がなぜもっと自分たちを説明しないのだろう?
有機農家が自分たちの野菜の魅力を語り、インフルエンサーが慣行農業のデマを流してる時代に、慣行農家だけが「消費者はわかってねえ」とか言っていたらどうなるのだろう?
今一度、私たちが農薬や化学肥料を使ってることの意味を自分で整理し、お客さんに説明できる言葉を持って、堂々と農業を展開していきたいものだ。

*1:平成28年度 食品中の残留農薬等の一日摂取量調査結果(厚生労働省)

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