記事閲覧
医師はCT画像やPET検査の結果を見て「やっぱり切りたいよね、普通なら切るよね」と怖い言葉を発した。なんでも右肺は3つ、左肺は2つに分かれていて、その一カ所に小さな腫瘍があれば、その1つ全部を切除することになるようだ。ガンのなかでも最も脳転移が多いのが肺がんらしい。脳に転移すると寿命は……。そこでPET検査には脳のMRI検査も必要で、別途数万円かかることになる。幸いなことに5年近く保険でPET検査を受けることができ、出費は数万で毎年全身を診てくれることになった。
その後、担当医師から「この炎症は明らかに大きくならないね。来年から保険でPET検査はできないから」と残酷な答えがあった。さらに5年くらい経つと、担当医師からは「この炎症なんか小さくなってるね」と言われ現在に至っている。
肺がんの原因の一つにタバコがある。ただ90歳近くまでタバコを吸っていた近所の人を知っている。同じ病院にかかり、亡くなる数年前までタバコを吸っていたので「あれ、おじさん、肺がんだったんじゃないの?」と聞いたら、「いくつまで生きれば良いんだ?」と返ってきた。
この人は戦争中に旭川の陸軍基地にいて、当時の戦争話をいろいろ聞かせて頂き学んだ。人はただ強ければ勝ち抜くわけでもなく、運だけで生死が分かれるわけではなく、生き残ったことには理由があるのだろうと考えさせられた。
ヒィーヒィー言いながら、なんだかんだで今も生きている。04年10月には長沼で遺伝子組み換え大豆をやりたいと発表。多くのメディアがやって来て、私の言葉をつまみ食いして活字や画像を切り貼りして放送した。地元からは非難の嵐。「責任とれるのか!」「死んだらどうする!」「次の世代に悪影響がある!」など当時の内閣府食品安全委員会の発表とは相反する言葉を浴びせられた。ある人から「よく耐えられますね」と言われた。当たり前だ、科学が既存の作物と安全性の同等性を担保している。もう一つは一度、死を選択された身だ、手前等(てめいら)ごときの戦後70年経ってもアングロ・サクソンとの闘い方も知らないで、“エイエイ我こそは大和の国○○の士族たる○○だ!”と叫ぶことは先の大戦で亡くなった方たちに恥ずかしいと思わないのだろうか。
今こそアングロ・サクソンの新本流アメリカから学ぶ時だ。所詮オッタッても5インチ野郎のアジアの南文化圏の言葉で殺されてたまるか、このボケ、カス! と肺の奥深くで吠えていた。
会員の方はここからログイン

宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
ランキング
WHAT'S NEW
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2020/12/17)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2020/08/07)
