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【今年の市場相場を読む】
葉物野菜の役割分担は変わったか ミズナ/シュンギク/小ネギ/ニラ
- 第284回 2020年04月27日
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それは「葉物」という大きな需要の括りを支える、重要なサポーターたちであり、用途別では欠かせないものや、代替が利く品目、新しく登場しては消えていく品目群も含まれる。とくに葉物野菜は大型野菜に比べ生育期間が短くて済むため、やり直しや蒔き直しができる身軽さが武器である。
【概況】
東京市場でのミズナは、独立して統計が取られるようになったのが2004年。最初に出てきた単独統計は年間7240トンという規模で、アスパラ、エダマメより多く、ショウガ、レンコンと同クラスだった。それが順調に伸びて2年後の06年には9300トン。同じ葉物類の小松菜やニラに肉薄し、1万トンも射程内という勢いがあった。しかし、その年をピークに以降は漸減傾向に転じ、19年には06年から32%も減り、単価も7%安くなった。
【背景】
いうまでもなく、ミズナは新品目ではない。関東ではあまり人気のなかった従来の大株のものではなく、東京青果が「サラダ水菜」として茨城の促成農家に依頼し、若どりでパックされた新しいサラダ食材として開発した。これがきっかけとなり、クセのない食感が鍋にも向いていると、シュンギクの地位を奪うかのように伸長したが、なぜか失速してしまった。3分の1も減ったのに、1割弱、単価を下げてしまう。新しい品目はどうしても底が薄いのだ。
【今後の対応】
きっかけはともかく、生産、出荷が急成長してマーケットに行きわたれば、主婦が手に取る頻度は高まる。鍋の具材として従来からの不動の地位だと見られていたシュンギクは、子供にはクセの強い野菜として敬遠されていたこともあり、代替としてミズナを使うと、クセがないから子供も食べる。しかし、もともと“クセのない野菜”として普及しただけに、歯ごたえがいいだけで味があるわけでもないミズナは、飽きられるのもまた早かったということだ。
ミズナ/2006年に1万tに迫るが以降減に、クセのなさが普及にも衰退にも連関
【概況】
東京市場でのミズナは、独立して統計が取られるようになったのが2004年。最初に出てきた単独統計は年間7240トンという規模で、アスパラ、エダマメより多く、ショウガ、レンコンと同クラスだった。それが順調に伸びて2年後の06年には9300トン。同じ葉物類の小松菜やニラに肉薄し、1万トンも射程内という勢いがあった。しかし、その年をピークに以降は漸減傾向に転じ、19年には06年から32%も減り、単価も7%安くなった。
【背景】
いうまでもなく、ミズナは新品目ではない。関東ではあまり人気のなかった従来の大株のものではなく、東京青果が「サラダ水菜」として茨城の促成農家に依頼し、若どりでパックされた新しいサラダ食材として開発した。これがきっかけとなり、クセのない食感が鍋にも向いていると、シュンギクの地位を奪うかのように伸長したが、なぜか失速してしまった。3分の1も減ったのに、1割弱、単価を下げてしまう。新しい品目はどうしても底が薄いのだ。
【今後の対応】
きっかけはともかく、生産、出荷が急成長してマーケットに行きわたれば、主婦が手に取る頻度は高まる。鍋の具材として従来からの不動の地位だと見られていたシュンギクは、子供にはクセの強い野菜として敬遠されていたこともあり、代替としてミズナを使うと、クセがないから子供も食べる。しかし、もともと“クセのない野菜”として普及しただけに、歯ごたえがいいだけで味があるわけでもないミズナは、飽きられるのもまた早かったということだ。
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