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スマート・テロワール通信

地元産トウモロコシで蓼科牛を肥育するために開墾から着手

 長野県で焼き肉店「蓼科牛いっとう」を運営する角田大徳氏(34)が今年、肉牛の飼料にするため子実トウモロコシの生産を始めた。角田氏は東信地域でスマート・テロワールを推進するNPO法人信州まちづくり研究会の会員で、蓼科牛を盛り上げようと立ち上がり開墾から取りかかった。
角田大徳氏は、(株)いっとう代表取締役社長として長野県立科町を拠点に焼肉店「蓼科牛いっとう」を運営している若手経営者だ。焼肉店の主力商品は、父の敏明氏が(株)角田牧場で肥育している蓼科牛である。角田氏は、東信地域でスマート・テロワールを推進するNPO法人信州まちづくり研究会の活動を通じて国産トウモロコシの意義を知った。そこで、立科産のトウモロコシを与えて蓼科牛を肥育することにより、蓼科牛のブランド力を高めたいと考えた。

雑草・雑木が茂る荒れ地の開墾作業からスタート

2019年、研究会が主催した勉強会に参加したり、岩手県花巻市の盛川農場を視察したりしながら子実トウモロコシの生産を学び、今春、約50aに作付けした。圃場に選んだ場所は、角田牧場の敷地内にある「元」牧草地である。しかし、7~8年ほど手つかずの状態だったため、カヤやツルクサなどの雑草や雑木が生い茂っている状態だった。その状態から播種床をつくるまで大変な作業が続いた。圃場づくりには研究会や近隣の生産者、父の敏明氏、スガノ農機らが協力した。
まず取りかかったのが開墾作業だ。19年11月から12月にかけ、父の敏明氏や近隣の生産者の力を借りて、雑木やカヤやツルクサを取り除く作業をした。掘削機のバックホーで雑木やカヤを倒して伐根し、その後、チョッパーでツルクサなどの雑草を刈って圃場から除去した。幸い、開墾にかかった費用は佐久市の助成を受けることができた。
3月からは土づくりを始めた。一連の作業は、近隣の生産者が提供してくれた100馬力のトラクターと、スガノ農機が実演を兼ねて提供したアタッチメントを付けて行なった。3月25日は心土破砕の作業をした。排水性を上げるため土中の硬盤層に亀裂を入れる作業である。心土破砕により地表に出てきた石も除去した。

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