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土門「辛」聞

“冬のお化け”話で煽る種苗法改正反対派に根拠なし


「国の研究機関で開発されたシャインマスカットは、苗木が何らかの方法で許可なく持ち出され、中国や韓国で栽培されている。しかも、生産されたシャインマスカットが東南アジアに輸出されていることも発覚。『コリアン・シャインマスカット』『陽光バラ』などとして販売されていることが分かっている。(略)イチゴの『レッドパール』『章姫』に関しては、日本の個人育種家が開発し、韓国国内の一部生産者に利用許諾をしていたが、何らかの経緯で苗などが第三者に流出して無断で増殖されたとみられている。(優良品種でもいったん海外に流出すれば)こうして無断で栽培され、販売されているのが分かっていても、法律上、(海外持ち出しに)打つ手がないのが実情だ」

海外不正流出防止で国内産地を守る法改正

ここで品種登録制度についておさらいしておこう。種苗は1978年の種苗法制定時から一般品種と登録品種(新品種)のカテゴリーに分けられきた。
一般品種は、(1)在来種(伝統野菜など地域で代々受け継がれてきた品種)、(2)開発後に品種登録されたことがない品種(リンゴ「ふじ」、「コシヒカリ」、トマト「桃太郎」など)、(3)登録期間が切れた品種(「きらら397」、サクランボ「紅秀峰」など)。
登録品種は、新たな品種の植物を育成した人が登録した品種。種苗における特許というイメージが分かりやすいか。現に米国では特許法下での「植物特許(plant patent)」という位置づけをしている。
品種登録制度では、一般品種にない新しい特性、つまり良食味、高い栽培適性、高い機能性を基準に審査したうえで、農水省が新品種として登録する。登録されれば、特許と同じように、新品種の開発者には、登録品種の種苗、収穫物、加工品の販売などを独占できる育成者権が25年間(木本=樹木は30年)付与される。
さて今回の種苗法改正の目的は、優良品種の海外への不正流出を防いで国内産地を守ることにある。ポイントは、次の2点。
(1)輸出先国又は栽培地域を指定できるようにする。登録品種について、育成者権者が利用条件(国内利用限定、国内栽培地域限定)を出願時に付した場合は、利用条件に反した行為を育成者権者が制限できることとする。農業者の自家増殖にも育成者権の効力が及ぶこととする。
(2)登録品種に限り農業者による増殖は育成者権者の許諾を必要とする(禁止ではない)。

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