ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

日本は小作人根性に溢れている(5)

私は毎朝、子供達を学校に車で送ることを19年間やっている。 最初の15年は札幌の南にある大谷地(おおやち)まで通った。四輪駆動のセダンタイプのカムリで、朝7時過ぎに自宅を出て25分運転すると、5分ほどでスクールバスがやって来る。
車はパチンコ店にお願いして駐車場に停めさせてもらい、年末には十勝の小豆5kgほどをお歳暮として受け取ってもらっていた。

アジアには未知の病気?

たった5分間にいろいろな光景が目に入る。幼稚園のヨボヨボ歩きが小学生になると、顔と比較してランドセルがだんだんと小さく見えていくのがわかる。ピチピチ服の女性は2年程度で見かけなくなった。いつも右肩にショルダーをかけて、疲れ切って見えたお父さんは5年くらいで消えた。いつも紳士帽を被り、右手の親指と人差し指に缶コーヒーを握り、同じ右手の人差し指と中指にタバコを下向きにはさみ、缶コーヒーを飲むときは器用に火のついたタバコが顔に当たらないように、歩きながら飲んでいた私より15歳くらい上の人は、いつも咳込んで歩いていたが、3年くらいで消えた。
日本は転職が少ない長期勤続型の社会だといわれるが、15年間見ている限り、そうでもないことがよくわかる。
このパチンコ店の駐車場を使っているのは私だけではない。アメリカ防衛産業と韓国人の子供達だったり、アメリカ人のおもちゃ関係の子供もいた。
ある初冬に大谷地のバス停近くでウロチョロしている10歳くらいの金髪・ブルーアイのボーイがいた。もしかしたら……と思ったら、やはり同じスクールバスに乗った。
翌日もそのボーイが来た。初冬とはいえ外は寒い。そこで目線が合った時に車から手を伸ばして“カモーン”ポーズを取った。右ハンドルのカムリなので左手を伸ばし、指は手の甲の上に向けて人差し指を前後に動かした。指を手の甲の下にして指を動かすと、「あっちに行け!」になるので注意して私のフィンガーテクをお見せすることになった。それを見てそのボーイの動きが止まったので、助手席の窓を下げ、車に入るように「Hop in(入ったら)」と促した。彼が少しタメラッテいると、いつもよりもスクールバスが早く来て、乗り込んで行った。

関連記事

powered by weblio