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土門「辛」聞

“冬のお化け”話で煽る種苗法改正反対派に根拠なし(2)


15年4月20日付け米CNNは、「インドの綿作農家に自殺が多いのはなぜ」と報道。英ガーディアン紙とほぼ同じ内容だが、綿花の販売価格が1年で半値になったという農家のコメントを紹介。綿花価格の下落にアクセントを置いた書き方をしていて、決してGM種子だけが原因とは決めつけていない。

TPOで変わる“鈴木の法則”

鈴木さんは“冬のお化け”を巧みに操ってきた。執筆先や講演の相手で“お化け”の呼び方を変えていることだ。これを“鈴木の法則”と呼ぶ。なぜ使い分けるのか、最初、理由は分からなかったが、そのうちピーンとくるものがあった。
多数の読者の目に触れるようなメディアではモンサントという実名を出さない。代表例が全国紙。その代わりグローバル種子企業と表現したりする。一方、多数の読者の目に触れないと思ったメディアなどには、モンサント社の名前を出す。これは消費者団体などのミニ集会や会報などの場合だ。
これこそ記事や発言の内容に自信がないことの証ではないか。事実の裏付けを十分にせず実名を出した場合、クレームをつけられかねない。それを極度に警戒しているようだ。次に紹介する講演は、後者の代表例。筆者がモンサント関係者だったら、最低でも抗議文、場合によっては訂正要求、それに応じなければ鈴木さんを法的手段で訴えるだろう。
例えば19年1月12日、日本労働党主催の年始恒例の旗開き・講演会でのスピーチ。旗開きとは、左翼政党の新年仕事始めのことを指す。
「例えば、種子法という国民の命の源である作物の種を守る法律が一昨年、一瞬にして廃止されることが決まりました。モンサントという巨大企業が求めた施策で、自分の企業の種を売るのに公共の種がジャマだったからです。しかも、今まで国や県が開発した奨励品種を無償でモンサントに差し出すことまで決められた。併せて種苗法まで変えられ、種は自家採種禁止の方向に行っているのです。従来種もモンサントが先に登録したら使えなくなり、モンサントから買わないといけなくなります。また遺伝子組み換え表示の緩和や輸入穀物の残留除草剤の規制も行われ、これで日本人が病気になった時にはモンサントと合併したバイエル社の医薬品を売りつけようとしています」(同25日付け労働新聞)
日本労働党は1974年に産声を上げたれっきとした既成政党だ。日本共産党から袂を分かったという経緯がある。政党としての立ち位置は、日本共産党を右脇に追いやるぐらいの最左派。政策の純化度ということなら、日本労働党の右に出る党はまず見当たらない。党是は、当然、反米・反帝国主義。

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