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【今年の市場相場を読む】
コロナに日照不足が重なった野菜類 ニンジン/バレイショ類/レタス類/ネギ
- 第288回 2020年08月24日
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ニンジン 7月に価格高騰で前年2.4倍に、コロナで増えた家庭需要に不作襲う
【概況】
東京市場における7月のニンジン入荷は8%の減で単価は前年の2.4倍のキロ272円。この時期は関東から東北、北海道に移行する時期だが、北海道が前年並みだったのに対して青森が遅れて1割減、千葉が日照不足の影響と切り上がりが早く、前年に比べ半減。国産の入荷減をカバーするため、中国産が前年より2・5倍も多い数量が急遽入荷した。単価が国産の3分の1の中国産が増えたため、単価は「2.4倍で済んだ」という状態だ。
【背景】
ニンジンは、千葉から東北に移行するこの時期にトラブルが多い。生育期が梅雨だということもある。今年の7月には高騰といえる単価になったのは、前年19年の7月がやや入荷が多くて18年より2割程度安かったという事情もある。やはり端境期特有の不安定な推移だった。今年に入ってからのニンジンの推移をみると、1月には1割程度の減で25%高かった。問題は千葉だった。2月には数量は回復したかにみえたが、単価15%高と強気の推移。
【今後の対応】
さて、3月の“コロナ”騒動開始時には、入荷が15%減って単価は64%高とやや高騰ぎみ。4月はそれを取り戻すかのように18%増でもまだ30%高い。5月は8%減で15%高、6月がやはり8%減と続いたため、単価は42%高くなり、そしてさらに減り続けた7月が、単価が2.4倍に爆ぜた。ニンジンは、コロナ関係でいえば増えた自宅食の必需品目で、需要は常に強めで安定していた。そこに日照不足の千葉が不作で、対応し切れなかったのである。
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