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【Economic eye】
ブラジルの国民酒「カシャッサ」の出世史 奴隷の酒から、独立運動で民衆の心をつかみ、カクテルでセレブの酒に
- 評論家 叶芳和
- 第3回 2020年08月24日
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ブラジルには、サトウキビを原料とし、その搾り汁を発酵させた蒸留酒「カシャッサ」という酒がある(度数38~48度)。キューバのラム酒と同類だ(キューバのラムはサトウキビ由来の糖蜜から作る)。日本では知名度が低いが、世界ではウオッカ、韓国ソジュに次ぎ3番目に多いスピリッツ(蒸留酒)である。
ブラジルは16世紀、ポルトガルの植民地になり、サトウキビのプランテーションが始まり、それに伴い、アフリカから奴隷が入ってきた。カシャッサは製糖工場で働いていた黒人奴隷によって偶然発見された。サトウキビの搾り汁の泡が自然発酵しアルコールを含んだ液体となり、その液体を奴隷たちが口にしたら気分が良くなった。アルコールは過酷な労働を強いられていた奴隷にとって活力源として無くてはならないものとなった。
18世紀、南東部のミナス・ジエライス州で金が発見され、ゴールドラッシュが起こる。これに伴い、南東部で労働者が増え、カシャッサの生産も当地で増えた。
ブラジルは16世紀、ポルトガルの植民地になり、サトウキビのプランテーションが始まり、それに伴い、アフリカから奴隷が入ってきた。カシャッサは製糖工場で働いていた黒人奴隷によって偶然発見された。サトウキビの搾り汁の泡が自然発酵しアルコールを含んだ液体となり、その液体を奴隷たちが口にしたら気分が良くなった。アルコールは過酷な労働を強いられていた奴隷にとって活力源として無くてはならないものとなった。
18世紀、南東部のミナス・ジエライス州で金が発見され、ゴールドラッシュが起こる。これに伴い、南東部で労働者が増え、カシャッサの生産も当地で増えた。
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叶芳和 カノウヨシカズ
評論家
1943年、鹿児島県奄美大島生まれ。一橋大学大学院経済学研究科 博士課程修了。元・財団法人国民経済研究協会理事長。拓殖大学 国際開発学部教授、帝京平成大学現代ライフ学部教授を経て2012年から現職。主な著書は『農業・先進国型産業論』(日本経済新聞社1982年)、『赤い資本主義・中国』(東洋経済新報社1993年)、『走るアジア送れる日本』(日本評論社2003年)など。
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