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特集

外国資本による土地買収


狩勝牧場から「地元に利用してもらいたい」と話を持ちかけられた新得町は2018年2月、すべての土地をまとめて狩勝牧場から2億円で買い取った。農地については農業生産法人のシントクアユミルクに貸し付け、森林は新得町が町有林として管理することにした。また、施設は農協などと活用方法を検討中である。
産業課によると、町が土地を引き受けた最大の目的は農業振興を図るためであった。外国資本の買収を防ぐというのは理由のひとつだったという。一旦、町が所有したことによって、結果的に森林の所有者があいまいになることもなく、農地は地域の人々が活用できるチャンスができた。
土地を町有化すると民営のときと異なり固定資産税などの税収が入って来ない。事業体に貸し出したとしても、その賃貸料では投資は回収できないのではないだろうか。
そう尋ねると、産業課は次のように答えた。
「林業を含む基幹産業の農業振興に必要だと判断して、土地を有効活用するために購入した。有効活用を図ることで税収以上の効果を得られればよいと思っている。また賃貸を目的として購入したものではない」
シントクアユミルクでは生乳生産をしながら研修制度を取り入れ、次世代の酪農家を育てている。現在約10人の社員と研修生が所属しており、将来的に地域産業の担い手となっていくことが期待されている。
町が投資したのは土地だけではなく、彼らの活躍できる場であり、将来にわたり地域の産業を盛り上げる人材育成だったと言えるときが来るだろう。

【農地は誰が所有しても借り物/農業者】

北海道の農業者からの情報である。
北海道苫小牧近くの地域で、10年ほど前に日本法人の商社が約260haの農地を買い集めた。もともと海外に農場を持っている会社だが、国内にも自社農場を持ち、そこで農産物やその加工品を小売店で販売するためだ。
買い集められた農地は、もともと1970年代に苫小牧の工業団地が誘致されたとき、その労働者の宅地として北海道が取得した土地である。その後、何件かの酪農家が土地を借りて採草地として使用していた。
商社が町の農地を一括で買い上げるという話がのぼると、北海道はその採草地を酪農家から引き上げて商社に売却した。また、農協では経営が行き詰まっている農業者の負債整理をしてもらい、その土地を商社に売却することにした。こうして商社は北海道と農協から約260haの農地を買って所有し、ジャガイモやカボチャなどを生産し始めた。さらに周辺の町でも広大な農地を買い進め、牧場や加工工場を経営するようになった。

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