記事閲覧
ホームセンターで
中国製の竹が売られているのを見て
うちの子たちは
竹なんか買う人いるの?
とびっくりしていますが
ちょうどそれと同じ感覚なのでしょうね。
子供たちのお箸作りの話に戻ります。
以前は切り出した竹を割った後
一本一本ナイフで削り
紙やすりをかけていたのですが
あまりに時間がかかるのと
その方法だとどうしても
形や大きさが揃いません。
大人からすると
そこがまた子供らしいというか
手作りの良さでもあるのですが
作者である子供たちは
やはり不満足。
いろいろ考えた結果
今は鉋(かんな)を使って作っています。
木で型を作ると
ナイフで削る何倍ものスピードで加工でき
形や大きさもほぼ一定になります。
さらに鉋というのは
大工さんがもっとも大切にするという道具だけあって
きちんと手入れし
削った鰹節(かつおぶし)の表面が光るほどに研ぎあげた刃で削ると
お箸の表面はあたかも塗装を施したかのようなツヤが出るため
表面の仕上げは不要。
ここから以前のように
サンドペーパーを使うと
かえって表面の傷になってしまうほどの美しい仕上がりです。
表面の仕上がりに加え
長さと太さのバランスから生まれる
見た目の美しさにも注意を払いつつ
最後に面取りをしたら完成ですが
持った時の手触りを確かめ
できたお箸を使って実際に食べてみた結果
全て面取りをするのではなく
先の方は食べ物が滑らないように
3センチほどあえて角を残した方が良いのではという意見が出ました。
実際にやってみて
確かに豆や麺類など滑るものは
角がある方が良いのですが
お箸自体が口に入った時の舌触りも考えねばならず
そうなるとメニューによって仕上げを変えたらどうか
いやメニューごとに変えるのは面倒なので
お箸自体を八角形にしてしまったらどうだろう
という新たな意見もどんどん飛び出して
子たちが目指すゴールは果てしなく
我が家の創作の秋の夜は
更けていくのでありました。
会員の方はここからログイン
山本晋也 ヤマモトシンヤ
副村長
みわダッシュ村
1968年、京都生まれ。美術大学を卒業して渡米後、京都で現代美術作家として活動。そのかたわらオーガニックレストランを経営するも食材を種から作ってみたくなり、京都市内で畑を始める。結婚して3人の子供を授かったころ、農業生産法人みわ・ダッシュ村の清水三雄と出会い、福知山市の限界集落に移住。廃屋を修繕しながら家族で自給自足を目指す。土と向き合ううち田畑と山や川、個人とコミュニティーの関係やその重要性に気がつき、田舎も都会もすべて含めた「大きな意味での自給」を強く意識するようになる。この考え方は、美術家時代にドイツの現代美術家ヨゼフボイスのすべての人が参加して創り上げる社会彫刻という概念に影響を受けた。現在みわ・ダッシュ村副村長。
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)
