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【今年の市場相場を読む】
地下茎の野菜 今年の事情で影響は サトイモ/レンコン/ゴボウ/ナガイモ
- 第290回 2020年10月23日
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サトイモ/シーズン入りも主産地・埼玉が不調 全県集荷体制整う愛媛に存在感
【概況】
東京市場のサトイモの入荷推移は、2~4月期に前年より多かったものの、5~6月に減らした。ところが、天候異変下でも関係なく7~8月は入荷が増えている。不需要期の夏としては異常な出方だが、前進出荷されて切り上がりが早いという感じが強かった。新物が出回りだす9月には、例年は入荷が少ない8月対比で2倍になっても不自然ではないが、8割程度しか増えてない。シーズン入りとしては不足感が強かったことから、単価も下がらなかった。
【背景】
主産地は埼玉でほぼ半数を占める。これに続き千葉が22%ある。夏場は鹿児島、宮崎などに存在感があり、通常のサトイモの煮物というより、衣被きイモにする子芋のシーズンだ。それゆえ、9月からは東日本のシーズンインとなるが、7~8月の生育期の異常気象が主産地・埼玉に大きな影響を与えたらしい。通常であれば9月からは、関東産を中心に一斉に東北産の入荷があるはず。しかし、主産地・埼玉が2割以上少ない。
【今後の対応】
まだ地味ながら注目すべきは、9月から春まで愛媛産が入荷していることだ。昨年9月は5%のシェアが今年は7・4%に増えた。昨年10月の実績はシェア6%、11月8%、12月11%と増やしている。入荷増は偶然ではない。全農が同県内に整備したサトイモ専用の広域選果施設。全県から土付き、根付きの状態で持ち込まれ、機械洗浄から選別、荷造りまで引き受ける。ロットが大きく安定出荷できる体制が整った。各地に広がれば中国産は不要になるかもしれない。
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