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スマート・テロワール通信

リンゴと人々がつくる地域の未来―東信・たてしなップル

NPO法人信州まちづくり研究会が10月24日に開催した「東信STオンライン研究会」で、(有)たてしなップルの小宮山尚明氏(67)が講演した。小宮山氏は建設会社を営みながら37年前にリンゴ栽培と販売を始めた。シードルなどの加工・販売などさまざまな事業展開を経て、いま地域の未来に目を向けている。
スマート・テロワールの「テロワール」の語源は、フランスのワイン産地などを指す「その地域独自の風土・景観・品種・栽培法などが育む『特徴ある地域』を表現するフランス語。『地味』とも訳される」(『スマート・テロワール』より抜粋)。EUではテロワールから生まれた産物の原産地呼称を保護する制度がある。これにならったのが日本の地理的表示保護制度や長野県の原産地呼称管理制度である。長野県立科町のたてしなップルがつくるシードルは「テロワール」の産物と言えるだろう。以下、講演の概要を報告する。

立科産ならではのリンゴから生まれたシードル

たてしなップルのリンゴ農園とワイナリーは、北陸新幹線の佐久平駅から車で約30分、蓼科山の裾野に広がるリンゴ畑地帯にある。東に浅間山、南に八ヶ岳連峰を望む見晴らしがよい場所だ。立科町は晴天率が高く日照時間は年間約3000時間で、昼夜の寒暖差が大きい。降水量が少なく土壌は粘土質なので、野菜よりも果樹に向く土地柄である。
現在、たてしなップルは生食用リンゴの栽培と販売からジュースやシードル、アップルパイなどの加工と販売、アンテナショップの運営まで幅広い事業を展開している。主力はリンゴの発泡酒のシードルである。

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