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【今年の市場相場を読む】
猛暑の8月に果菜類が受けたダメージ キュウリ/トマト/ナス/ピーマン
- 第291回 2020年11月27日
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キュウリ/暑さに強いが日照不足と猛暑は敵に 施設園芸も寒さいかんで不足高騰も
【概況】
東京市場では、10月に入ると中旬に向けて単価が400円を超えた。7月の日照不足を受けて、8月上旬には野菜全体の入荷量が近年になく減少。平均キロ単価も350円近くまで高騰したが、下旬には遅れていた分を取り返して、8月全体では昨年並みに。9月は前年並みだったが数量は漸減状態で、強気配。10月に入ると遅れを取り戻し気味に増えたものの、9月からの強もちあい推移を引き継いで、中~下旬に400円を超えたのだ。
【背景】
要因としては、8月には本番を迎えるはずの東北~北海道にかけての夏秋野菜が、とくに日照に敏感な果菜類を中心に大きく遅れ、キュウリも7月中から強含みだった相場が8月上旬に弾けたのである。ただし果菜類は生育が早いハイシーズンであり、東北産も下旬に向け遅れを取り戻してくる。9月も基調は引き継がれたが、東北産地が減り始め、10月、関東産につながるべき端境期に、関東が増えず、東北産も終盤で数量なく、単価は前年4割も高くなった。
【今後の対応】
10、11、12月に入るまで主産地は関東である。中心産地の埼玉・茨城は8月の猛暑のダメージが残ってはいるが、10月は下旬に向けて好天が続いており、生育は回復した。関東産地には供給に余力があり、あまり心配しないが、12月以降の宮崎・高知など西南暖地の作柄は気になる。とくに高知は今年の8月には高温障害が多発して、周年栽培のミョウガなどに大きな被害を受けており、冬に入っての冷え込みいかんでは、不足・高騰の事態もありうる。
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