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【江刺の稲】
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- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第294回 2020年12月24日
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しかし、当初はメディアも活動家のデマを信じて疑問を呈する報道もあったものの、やがては冷静さを取り戻し、粛々と法案が成立した。
種苗法の改正によってこれまで許されてきた自家増殖が許諾制になる。事情を知らない人々は、反対派のデマによってこれまで種を買わずに自家増殖を続けてきた“貧しく弱い立場にあるお百姓さん”を苦しめることになると誤解させられた。流行りのTVタレントまでネットで“お百姓さんが可哀そう”の声を上げることになり、ネットを通じてデマを垂れ流す種苗法改正反対派の黒幕である元農水大臣の山田正彦氏は手を叩いて喜んだのではあるまいか。
コメ作りをする小さなお百姓さんが作るのはほとんどがコシヒカリなど地域で食味が高いと言われる作り慣れた品種。ほとんどの品種は登録以来25年以上を経た自家増殖が自由なものである。実際にはほとんど影響はないにもかかわらず、山田氏は農水省が行なった調査のデータを意図的に誤読して大げさにデマを流し続けた。その嘘をラジオのインタビュー番組で指摘されるとしどろもどろの詭弁を弄した後に「君とは話したくない」などと言ってスタジオから逃げ出してしまうという赤恥を掻いていた。
種苗法の改正によってこれまで許されてきた自家増殖が許諾制になる。事情を知らない人々は、反対派のデマによってこれまで種を買わずに自家増殖を続けてきた“貧しく弱い立場にあるお百姓さん”を苦しめることになると誤解させられた。流行りのTVタレントまでネットで“お百姓さんが可哀そう”の声を上げることになり、ネットを通じてデマを垂れ流す種苗法改正反対派の黒幕である元農水大臣の山田正彦氏は手を叩いて喜んだのではあるまいか。
コメ作りをする小さなお百姓さんが作るのはほとんどがコシヒカリなど地域で食味が高いと言われる作り慣れた品種。ほとんどの品種は登録以来25年以上を経た自家増殖が自由なものである。実際にはほとんど影響はないにもかかわらず、山田氏は農水省が行なった調査のデータを意図的に誤読して大げさにデマを流し続けた。その嘘をラジオのインタビュー番組で指摘されるとしどろもどろの詭弁を弄した後に「君とは話したくない」などと言ってスタジオから逃げ出してしまうという赤恥を掻いていた。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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