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農業は先進国型産業になった!

日本ワイン比較優位産業論 現地ルポ 第23回 反逆のワイナリー 雨の多い宮崎でワイン造り (株)都農ワイン(宮崎県都農町)



■垣根式をやめ棚仕立て
欧州系ワイン専用品種のブドウは、垣根式が常識である。都農はこの定説にも反逆した。
シャルドネの圃場を見て驚いた。降雨対策はマンズレインカット方式(改良型)であるが、平棚方式だ。また、枝は上から下に垂らしてある。一文字短梢剪定だ。湿気の多い日本の風土では、風通しを良くする必要があること、また、枝を垂らすことによって、成長点が下に向くと徒長が止まり枝先の成長点が充実しやすく、枝や葉、果実が充実するからだ。また、フルーツゾーンが高い位置にあるので、湿度対策にもなる。
普通、欧州系品種は垣根仕立てで、枝を上にあげ、そして密植である。ここは枝を上から下に垂らし、間隔を空けて植えてある(10a当たり160本)。剪定方法も定説に反している。もともとは垣根方式であったが(1994年植栽)、試行錯誤の上、2000年に棚方式に転換した。
この栽培方法は、地元の生産者に学んだ。地元のブドウ生産者たちが昭和20年代前半(1940年代後半)に確立した方法である。
密植の方がブドウの凝縮度が高まるのではないかと質問した。小畑社長「垣根、密植で凝縮度が上げられる、恵まれた地域は世界的に見ても少数派です。その他の地域は、その土地にあった樹間をとり、樹勢を調整してブドウを栽培しています。ワイン用ブドウは垣根で密植というのは古い考えのような気がします。ニュージーランドやニューヨーク近辺の雨の多い地方で採用されているジェノバ・ダブルカーテンという仕立て方があるのですが、これはまるで棚仕立てです。その土地にあった仕立て方があると思います」。
牧内台地の圃場を見て、もう一つ興味を持ったのは、畝の切り方だ。白ワイン用ブドウは東西に植えてある。東西に畝を切ると、必ず日陰ができるので、「酸」が残る。これに対し、赤ワイン用は南北に植えてある。南北の畝は日陰が少ない、つまり日射量が多くなる。栽培方法は微妙なところまでよく考えている。

■ピノ・ノワールに挑戦
ピノ・ノワールは気品あふれるワインになり、赤ワイン品種の女王とも言われる高級品種であるが、一方で、一番気難しい品種と言われている。世界中で栽培されているが、一番有名な産地は仏ブルゴーニュである(ブルゴーニュの赤ワインは全てピノ・ノワール)。このほか、ニュージーランド、米国オレゴン州、カリフォルニア州ソノマなども有名産地だ。高温多湿の日本では難しく、北海道余市などに産地が限られている。つまり、冷涼な風土が適地なのだ。

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