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土門「辛」聞

国産ドローン トラブル続きでいまだ飛翔せず

10月14日から3日間、千葉・幕張メッセで開かれていた「第7回 国際 次世代農業EXPO」に足を運ぶと、珍風景を目にしてしまった。会場に入ってすぐの一等場所にある展示コーナーが、ポッカリと穴が空いていたのだ。
このコーナーに出展を予定していた株式会社ナイルワークス(柳下洋社長)が開催間際になってドタキャン。事務局にたずねてもドタキャン理由は不明だった。ナイルワークスは、ホームページで「新型コロナウイルスの感染拡大の影響を鑑み、出展を見送り、オンライン商談を実施することといたしました」(10月5日付け)という釈明のメッセージをアップしていた。コロナ感染を理由にしながら、9日前にキャンセルのアナウンスを出すのは、額面通りには受けとれない。
4コマ分のスペースは出展企業100社の中では最大級。唐突なキャンセルに事務局は頭を抱えた。空白のままでは見栄えが悪い。「せめて会社の看板と資料をデスクに並べてもらえないか」と懇請するも、応じてもらえなかった。仕方なくそのスペースに、テーブルと椅子を置き、にわか作りの“休憩コーナー”にしてしまったのだ。
主のいない空白スペースを眺めて、ふと思いついたのは、夏に福島で起きた同社製ドローンによる墜落人身事故だった。8月19日付け地元紙が「ドローンで労災事故指骨折」と次のように報じていた。
「18日午後4時ごろ、浅川町根岸字沢尻の町道で、JA夢みなみ職員(48)が、農薬を散布していた小型無人機ドローンのプロペラに右手を巻き込まれた。職員は指3本を折る重傷。石川署は労災事故とみて原因を調べている。同署によると、職員ら複数人がドローンを使って農薬をまいていたところ、ドローンのバランスが崩れたという」
この事故はJAを通じて地元警察や国土交通省東京航空局に通報された。JAが労災扱いにしたこと、ドローンの事故は航空法で航空局への通報が義務づけられているからだ。

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