記事閲覧
【土門「辛」聞】
国産ドローン トラブル続きでいまだ飛翔せず
- 土門剛
- 第196回 2020年12月24日
- この記事をPDFで読む
このコーナーに出展を予定していた株式会社ナイルワークス(柳下洋社長)が開催間際になってドタキャン。事務局にたずねてもドタキャン理由は不明だった。ナイルワークスは、ホームページで「新型コロナウイルスの感染拡大の影響を鑑み、出展を見送り、オンライン商談を実施することといたしました」(10月5日付け)という釈明のメッセージをアップしていた。コロナ感染を理由にしながら、9日前にキャンセルのアナウンスを出すのは、額面通りには受けとれない。
4コマ分のスペースは出展企業100社の中では最大級。唐突なキャンセルに事務局は頭を抱えた。空白のままでは見栄えが悪い。「せめて会社の看板と資料をデスクに並べてもらえないか」と懇請するも、応じてもらえなかった。仕方なくそのスペースに、テーブルと椅子を置き、にわか作りの“休憩コーナー”にしてしまったのだ。
主のいない空白スペースを眺めて、ふと思いついたのは、夏に福島で起きた同社製ドローンによる墜落人身事故だった。8月19日付け地元紙が「ドローンで労災事故指骨折」と次のように報じていた。
「18日午後4時ごろ、浅川町根岸字沢尻の町道で、JA夢みなみ職員(48)が、農薬を散布していた小型無人機ドローンのプロペラに右手を巻き込まれた。職員は指3本を折る重傷。石川署は労災事故とみて原因を調べている。同署によると、職員ら複数人がドローンを使って農薬をまいていたところ、ドローンのバランスが崩れたという」
この事故はJAを通じて地元警察や国土交通省東京航空局に通報された。JAが労災扱いにしたこと、ドローンの事故は航空法で航空局への通報が義務づけられているからだ。
4コマ分のスペースは出展企業100社の中では最大級。唐突なキャンセルに事務局は頭を抱えた。空白のままでは見栄えが悪い。「せめて会社の看板と資料をデスクに並べてもらえないか」と懇請するも、応じてもらえなかった。仕方なくそのスペースに、テーブルと椅子を置き、にわか作りの“休憩コーナー”にしてしまったのだ。
主のいない空白スペースを眺めて、ふと思いついたのは、夏に福島で起きた同社製ドローンによる墜落人身事故だった。8月19日付け地元紙が「ドローンで労災事故指骨折」と次のように報じていた。
「18日午後4時ごろ、浅川町根岸字沢尻の町道で、JA夢みなみ職員(48)が、農薬を散布していた小型無人機ドローンのプロペラに右手を巻き込まれた。職員は指3本を折る重傷。石川署は労災事故とみて原因を調べている。同署によると、職員ら複数人がドローンを使って農薬をまいていたところ、ドローンのバランスが崩れたという」
この事故はJAを通じて地元警察や国土交通省東京航空局に通報された。JAが労災扱いにしたこと、ドローンの事故は航空法で航空局への通報が義務づけられているからだ。
会員の方はここからログイン

土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
土門辛聞
ランキング
WHAT'S NEW
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2020/12/17)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2020/08/07)
