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特集

農業に規制改革を! 後編 農業関係者の訴え 分類別編(2)


トラクターと作業機の組み合わせにより、安定性の保安基準を満たせない場合、時速15km以下の速度制限が課せられる。
(4)免許の確認
トラクターに作業機を装着した状態で長さ4.7m、幅1.7m、高さ2.0mのいずれかを超える場合は、これまでどおり大型特殊免許(農耕作業用自動車限定の大型特殊免許でも可)が必要となる。

■「けん引作業機」は、構造要件や保安基準などの一定の条件を満たす場合、新たに小型・大型特殊自動車として公道走行が可能になった。道路運送車両法では、農耕作業用トレーラーとして「自動車」として扱われる。
※問い合わせは、特殊車両通行許可申請については、国土交通省道路局道路交通管理課(03-5253-8111)、免許のほか全般的なことについては農林水産省生産局技術普及課(03-6744-2111)まで。

個々の意見 アンケートに寄せられた意見より

【茶の生産履歴を提示し、社会的規制を強化】 
茶業界では、農林水産大臣賞に出品するお茶を「出品茶」と呼んでいる。大臣賞に出品する圃場は前年の夏ごろから別格の栽培管理が始まり、翌年の新芽1枚の茶葉にどれだけ栄養を効率的に集中させるかが勝負だ。
茶畑への肥料は10a当たり50kgのチッソ量で充分なのだが、出品茶の茶畑では100kg以上のチッソ肥料を施肥する。当然、茶の木は消化しきれず多くが雨によって地下水に流れ、硝酸態窒素として環境汚染の原因になる。実際に鹿児島県の池田湖の水は汚染され、農業用でしか使えなくなった。他にも原因はあると思うが、他の茶産地でも同様の事案がある。
茶葉は害虫の食害で傷ついて品質が落ち、出品茶では上位入賞できない。そのため、出品茶に決まった圃場は、必要以上に農薬を散布し、製造直前に寒冷紗をかけて品質向上を図る。寒冷紗をかけると農薬散布できないため、その前にまた散布する。しかし、農林水産大臣賞受賞茶の残留農薬検査は聞いたことがない。
お茶は食品偽装のリスクが低く、消費者もノーマークではないだろうか。出品茶は大臣賞を受賞すると、高値が付く。それでも農家は赤字だが、入札したお茶屋は儲かる。
お茶は通常であれば10a当たり500kgの収穫量だが、出品茶は10a当たり80kg前後だ。そのため、採算性は極端に悪く、人件費などを考えると大赤字である。では、なぜ取り組むかといえば、業界が斜陽産業だという意識と危機感が薄く、名誉の欲しい行政の言いなり、長年の習慣を変えられない茶農家の経営姿勢だと思っている。

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