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【知っておきたい 世界各国の産業用ヘンプ】
国際規格 ASTM D37によるヘンプの標準化の動き
- NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 理事 赤星栄志
- 第40回 2021年03月22日
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ヘンプに関する規格は国や業界団体によって違いがあり、ヘンプ産業が国境を越えてさらに発展するためには、その辺りの環境を整える「標準化」を行なう必要が出てきた。大麻草の標準化を進めるメリットは、合法化が進む国でも、遅れている国でも、国際規格を導入することで、(1)安全性、品質、信頼性を確保することができ、(2)国際規格はインフラとなるため、新興業界のサポートになり、(3)世界各国において法律および規制を検討するときの参照ツールになることである。
標準化とは、さまざまな背景から生まれた多様なルールから共通の「取り決め」を定めることをいい、その「取り決め」を規格という。規格にはさまざまな段階があり、社内、団体、国家、地域、国際レベルに分類される(図2)。国際規格として有名なものには、国際標準化機構(ISO)が定めた品質管理のISO9000、環境管理のISO14000などがある。
大麻草の標準化に着手したのはISOではなく、世界最大級の民間規格制定機関ASTMインターナショナル(以下、ASTM)だ。前身は、1898年に鉄道のレールに用いる鋼の標準化に取り組んだ米国材料試験協会で、現在は148の委員会と、1万2700以上の標準化、140カ国以上の参加国、全世界に3万人の会員という世界最大級の組織になっている。制定してきたASTM規格が国際規格化した01年に、現在の名称に変更した。
D37の大麻草の標準化は医療用・嗜好用分野から
標準化とは、さまざまな背景から生まれた多様なルールから共通の「取り決め」を定めることをいい、その「取り決め」を規格という。規格にはさまざまな段階があり、社内、団体、国家、地域、国際レベルに分類される(図2)。国際規格として有名なものには、国際標準化機構(ISO)が定めた品質管理のISO9000、環境管理のISO14000などがある。
大麻草の標準化に着手したのはISOではなく、世界最大級の民間規格制定機関ASTMインターナショナル(以下、ASTM)だ。前身は、1898年に鉄道のレールに用いる鋼の標準化に取り組んだ米国材料試験協会で、現在は148の委員会と、1万2700以上の標準化、140カ国以上の参加国、全世界に3万人の会員という世界最大級の組織になっている。制定してきたASTM規格が国際規格化した01年に、現在の名称に変更した。
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赤星栄志 アカホシヨシユキ
NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク
理事
1974(昭和49)年、滋賀県生まれ。日本大学農獣医学部卒。同大学院より博士(環境科学)取得。学生時代から環境・農業・NGOをキーワードに活動を始め、農業法人スタッフ、システムエンジニアを経て様々なバイオマス(生物資源)の研究開発事業に従事。現在、NPO法人ヘンプ製品普及協会理事、日本大学大学院総合科学研究所研究員など。主な著書に、『ヘンプ読本』(2006年 築地書館)、『大麻草解体新書』(2011年 明窓出版)など。 【WEBサイト:麻類作物研究センター】http://www.hemp-revo.net
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