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今年の市場相場を読む

広域一元集荷で成果が出た野菜類 ニラ/シイタケ/サトイモ/ミニトマト


【背景】
 中国産は近年生鮮品の入荷が減っているが、東京市場では11年で入荷全体の1割、1044tあった。ところが、20年は全体で3割以上減っているのにもかかわらず、中国産は348t(全体の5%)しか入荷がなかった。20年の特殊事情で業務用の引きが弱かったこともあるが、古くから広域一元出荷を実践している埼玉が、底力を発揮した部分も大きい。共販率が低かった千葉が、全く逆の意味で懐が浅かったのだ。さらに、20年のサトイモ入荷には大きな特徴がある。

【今後の対応】
 サトイモ産地のなかで、20年に注目されたのが愛媛県である。JA全農は19年にサトイモ用の県域一元集出荷施設を設置した。生産者は、収穫したものを根の始末不要で施設に持ち込むだけ。施設が洗浄から選果、分荷まで引き受ける。数量がまとまるので、先行産地と競合しないよう、関西・中京圏市場をスルーして東京市場に一元出荷した。その結果、愛媛産の東京市場の位置づけは、11年にはシェア3%の296tだったのが、20年には941t、13%まで拡大した。


ミニトマト/入荷量6割増ながら相場も堅調推移 出荷作業が省かれ面積拡大が可能に

【概況】
 東京市場のミニトマトの11年対20年は、入荷数量が57%も大幅に増えたにもかかわらず、単価は3%ながら高くなった。その結果、トマト類全体に占めるミニトマトの割合も、15%から24%に拡大した。長らく「ミニトマトはトマト全体の1割」という位置づけだったが、24%という数字はもう「一部」ではない。主産地は冬から春まで出荷してくる熊本県。11年で24%、20年には30%に拡大したのは、出荷量がこの間、2倍に増えたため。

【背景】
 ミニトマトは12カ月のすべてで入荷増である。春と秋の愛知、静岡、千葉、茨城、夏秋は青森、北海道のリレー産地がすべて増えているということだ。そんな事象が関係してか、大玉トマトがシェアを下げただけでなく、入荷数量も8%減った。実数にすると6300tの入荷減とは、東京市場に出荷する千葉県と埼玉県のトマト出荷量に匹敵する。利用法が異なるはずの大玉の減とミニの増は、背景に需要構造、役割分担の変化をまず考えるが、20年はコロナ事情がある。

【今後の対応】
 20年に関しては、弱くなった業務用需要と増えた家庭需要という特殊事情が無視できない。家庭需要が強くなったことで、スーパーなど小売店がさらに販売に力を入れたという背景がある。実はそんな傾向に産地が対応できたのは、ミニトマトの共販が拡充されて大型ロット流通になってきたからだ。それを可能にしたのは広域一元集出荷施設が各地に整備されてきたことである。生産者は作るだけ、出荷に伴う作業がなくなる、面積が拡大できる、という仕組みだろう。

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