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アルパカファームの経営・労務事件簿

「園芸療法」を活用してコミュニティづくり

いま、農や自然との関わりから拡がるつながりを求める人が増えています。関心が都心から郊外や地方へ向いています。
この変化は、農業経営者にとっても無関係ではありません。農作物という完成品だけでなく、その生産プロセスが価値になる時代になりました。ところが多くの農園は「他人が入ってはいけない空間」「関わることのできない空間」のまま。その壁を意図的に取り払い、地域コミュニティに農園を開放してアクセスしやすいようにすることが、生産プロセスを付加価値にするためにとても大切です。
その一環として、今回は「園芸療法」を取り上げます。「療法」というだけに、医療や福祉の話と考えがちですが、そんなことはありません。ストレスからの解放や癒やしという面では、もっと一般的に活用できるのではないでしょうか。農園は、そのうってつけの場となりえます。そこには農業の新しいカタチもみえてきました。

私たちのグループは、園芸療法を通じて地域のコミュニティづくりを始めています。今回はちょっと趣向を変えて、その活動レポートを中心にお届けします。

園芸療法の実践現場から

埼玉県越谷市で運営する田心ファームでは、毎月1、2回の頻度で都内から若者を中心に10名ほどのメンバーが来て、共に畑仕事をしています。このメンバーは元々の知り合い同士ではありません。「アクティボ」というボランティア募集サイトや「ジモティー」という交流サイトを通じて応募してくれた人が多く、高校生や大学生もいれば、都内の企業で働く人や福祉施設で働く人もいて、多様なメンバーが集います。
農作業の一連を体験してもらいながら、その場で収穫した野菜を一緒に調理して食べる。都内ではなかなか体験できない贅沢な時間を過ごすために、わざわざ電車で1時間かけて通います。田心ファームでの畑仕事を通して、時間や空間だけでなく、関係性も心地よいものに変化していきます。

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